阪神淡路大震災から25年(江頭教授)

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 阪神淡路大震災は1995年1月17日の早朝、大坂・神戸・淡路島一体をおそった大規模な地震のことです。本日(2020年1月17日)、阪神淡路大震災から25年、四半世紀の月日が流れたことになります。

 高校生、大学生の皆さんはまだ生まれる前でしょうか。当然、当時の記憶は無いかと思います。私も当時は東京に住んでいたので、この地震については報道を通じての知識しかありません。

 私が最初にこの震災の情報に触れたのは1月17日の早朝、地震が起こったすぐ後のNHKのニュースだったと記憶しています。「大阪で大きな地震があった」という情報で、神戸についての言及はありませんでした。その後「大阪から神戸方面に向かったところ、甚大な被害が出ている様子だった」とつづき、やがて地震による被害の大きさが明らかになっていったのです。

 本当に大きな災害の場合、被害の中心地から第一報は届かない。これは後の東日本大震災の時も経験したことで、一般的な現象なのかもしれません。

 同様に、被害の総計が次第に増えてゆく、という現象も東日本大震災のケースと共通していました。ニュースとして報道するのは確認された被害の総計ですが、確認作業が手間取るほどの巨大な災害では、次第に増えてゆく被害状況を目にしながら憂鬱な気分をかき立てられることになるのです。

 さて、この阪神淡路大震災、日本における災害ボランティアがはじめて本格的に活躍した、という側面は不幸の中でもポジティブな位置づけのできる部分です。

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「サステイナブル工学プロジェクト演習」最終報告会予選(2019)(江頭教授)

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 1月15日「サステイナブル工学プロジェクト演習」最終発表会の予選が開催されました。これは本学工学部の3年生によるグループワークでの発表会です。この「サステイナブル工学プロジェクト演習」の特徴は3学科合同の授業である、という点ですが、この中間発表に向けた取組では異なる学科の学生が集まってグループをつくることが特徴になっています

 さて、今回の最終発表(予選)はスライドを用いた口頭発表です。54班の発表、さすがに一会場では捌ききれないのでパラレルセッションとなりました。発表は8会場で同時進行し、我々教員は手分けして各会場での発表を聞きくことに。

 さて、今日の最終報告会は予選、ということで各会場の教員には、6~7件の発表の中から本選に進出する班の選定する、という作業も。各会場での厳正な審査の結果、無事、本選に進む班を選定することができました。

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後進国?発展途上国!開発途上国!!(江頭教授)

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 前回の記事では「日本はすでに先進国ではない」「このままでは後進国になってしまう」という言説について私の考えを述べたのですが、「先進国」はともかく「後進国」という表現、最近は使わない表現です。いつのころからか「後進国」は「発展途上国」と言い換えられています。

 「発展途上国」は英語では "developing country"です。

"developing country"がdevelopを完了して"developed country"になる

こう考えるとわかりやすいですよね。でも

「発展途上国」が発展を完了して「先進国」になる

というのはしっくりきません。発展したからといってほかの国より「先」になるわけではありません。英語での表現は一つの国のdevelopの前と後とを表現しているのに対して、やっぱり「先進国」という表現のもっている他との比較で「先」という感覚が「発展途上国」とは釣り合わないのでしょう。

 いっそ、「先進国」をやめて「発展完了国」と言い換えればどうでしょうか。

「発展途上国」が発展を完了して「発展完了国」になる

となって明快ではないでしょうか。

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先進国とは?(江頭教授)

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 「日本はすでに先進国ではない」「このままでは後進国になってしまう」そんな主張が最近気になっています。今回はこの主張に乗ってみましょう。

 そもそもは有名企業の経営者がインタビュー記事のなかで日本は現状を憂いて「このままでは後進国になってしまう」と言ったのがきっかけだと思いますが、もちろん同様の主張をしている人はその前にも後にもたくさんいると思います。その一つ一つを詳しく検討する時間も意欲もないのですが、私が気になっているのは一点だけ。そもそもこの人たちは「先進国」「後進国」という言葉をどういう意味で使っているのだろうか、という点です。

 「先進国」も「後進国」も、その定義はいろいろあるのですが、私自身がしっくりくると思っているのは「FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」の著者、ロスリング博士がイギリスBBCと作成した動画"Hans Rosling's 200 Countries, 200 Years, 4 Minutes - The Joy of Stats - BBC Four"(「ハンス・ロスリングの200ヵ国200年を4分で」)に示されてる考え方です。この動画では縦軸に寿命を、横軸に収入をとったグラフに世界の200ヵ国のデータをならべ、その200年間の変化を動画で示しています。収入が低く寿命が短い(画面に向かって左下)の領域にあった国々が収入が高く寿命が長い(画面の右上)に向かって移動してゆく様子がはっきりと示されています。後進国とは短命で貧困な国、先進国とは長寿で豊かな国、というわけですね。

 さて、少し話は変わっていわゆる「先進国」「後進国」は英語では何というのでしょうか。それぞれ"developed country "、"undeveloped country"`であって、日本語の持っている「先」と「後」というニュアンスは感じられません。

 先の動画を見直すとすべての国々が左下の後進国から右上の先進国に向かって移動してゆくのが分かりますが、先に移動する国もあれば後から移動を開始していてまだ右上に到達していない国もあります。日本語の「先進国」「後進国」という言葉の持つ「先」と「後」というイメージはここにあるように私は思います。

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修士(博士課程前期)中間審査会のこと(江頭教授)

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 1月11日に表題の「修士(博士課程前期)中間審査会」が開催されました。1月11日は土曜日ですが、この日は補講日として授業が予定されていました。その補講が終わった時間を見計らって少し遅めの15:30からスタート、バスがなくなる前に終了という時間割でした。

 これは学部ではなく大学院の行事となります。我々応用化学科は組織としては大学の組織で、工学部に所属しています。大学院ではサステイナブル工学専攻であり工学研究科の一部という位置づけ。このサステイナブル工学専攻には機械工学科と電気電子工学科とも一緒になるので発表の内容もバラエティに富んだものになります。審査会の予稿集も化学にかぎらず機械、電気電子の発表も含まれています。

 

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 上の写真はその予稿集の表紙。【学外秘】となっています。また、この予稿集の表紙左上には「05」という番号が打たれているのが分かると思いますが、これは予稿集すべてに点けられた通し番号です。きちんと管理してください、ということですね。

 さて、会場に向かうと守秘義務に関する説明を確認して署名する用紙が置かれていました。特許などの関係もあり、この審査会はオープンではないのです。

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「eラーニング」をやってみた(江頭教授)

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 「eラーニング」は私の学生の頃には影も形もなかった(たぶん)ので自分でやってみるという経験それほど多くはありません。そこで、

学生もすなるeラーニングといふものを教授もしてみむとするなり

と言うわけではありませんが、今回のネタは「eラーニング」のコースをやってみた、というお話です。

 受講したのは一般財団法人公正研究推進協会(APRIN)提供の研究倫理教育eラーニング「APRIN eラーニングプログラム (eAPRIN)」というものです。実はこれ、私が個人的にeラーニングや研究倫理に深い関心があって、という話ではなくて「東京工科大学における研究費の不正使用及び研究活動に係わる不正行為の防止に関する規程」という規定に従って本学の関係者全員が受講することになったものです。

 さて、まず内容はさておき、eラーニングという形式についての印象。テキストを読んで、それに関するクイズに解答する、という形式だったのですが、私の場合は「疲れる」という感想です。自分のペースで進めてゆけば良いということは分かっているのですがどうしても気がせいてしまいす。eラーニングでは自分が教材を読み進めなければ先に進みませんから大急ぎで読む羽目に。さらに最後にクイズがあると思うと緊張してしまって普通の本を読むテンションとは明らかに違っていました。うーん、ビデオを利用したeラーニングの方が良かったかも。でも、ビデオよりテキストの方が効率は良いとは思います。

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カラー印刷あれこれ(江頭教授)

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 こちらの記事でも紹介した学会発表についてのお話。最近の学会発表ではプロジェクターでPCの画面を写して発表する口頭発表でも、自分で印刷したポスターを持ち込むポスター発表でも発表でつかう図や表、写真なのはどれもカラーで表示可能です。

 特に写真などはカラーか白黒かでかなり印象が違いますからカラーで表示できるメリットは大きいですね。(写真は写真でも電子顕微鏡写真なんかはカラーにはできませんが...。)それに、グラフは白黒でも表現可能ですが、カラーをうまく使えばデータの判別がし易くなって見やすいグラフを作ることができます。

 と言うわけで、発表に際してカラーの写真やグラフを利用する、というのは学会発表では一般的なことです。でも、発表に際して配布される予稿集(発表内容を簡潔にまとめた紙資料)はどうでしょうか。ペーパーレス化でそもそも紙資料を作らない、という学会もありますが発表会場での利便性を考えるとまだまだ印刷物への需要は健在でしょう。そこで問題になってくるのは紙資料をカラーで印刷するのにはかなりお金がかかる、ということです。

 まあ白黒なら黒のトナーを一回定着させれば良いのに対して、カラーなら少なくとも3原色、できればそれに黒を加えた4色のトナーをそれぞれ定着させる必要があるわけです。これはコスト高にならざるを得ない。

 写真はともかく、グラフなら工夫して「カラー・白黒両対応」のものを作ることもできます。「青線と赤線で二つのデータを表示」するところを「青実線と赤点線で二つのデータを表示」しておけば色データが失われて白黒になっても「実線と点線で二つのデータを表示」できるわけですね。実際、グラフを作るときは「まず白黒で作って後から色を付ける」といったテクニックもあったのですが、これはいかにも面倒です。それに学会の紙資料は大抵複数の人の原稿の寄せ集め。全員が白黒化に配慮した原稿作りをしてくれるとも限りませんから、お金をかけて全てラカー印刷か、それとも多少げ情報のロスを覚悟で白黒印刷か、という究極の選択を迫られることとなります。

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「サステイナブル」?、 「サスティナブル」?、「サステナブル」?2020年版(江頭教授)

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 我々応用化学科が所属する東京工科大学工学部、その柱の一つがサステイナブル工学教育です。では「サステイナブルって何?」と思ったひと、言葉自体が分からないひとはどうすれば良いのでしょうか。「ググれ!」ということで今回は「サステイナブル」と検索の話を。

 「サステイナブル」とは "sustainable" という英語をカタカナになおしたもので...、と始めた途端に問題が生じます。 "sustainable"って「サステイナブル」じゃなくて(イのない)「サステナブル」では、いや(イが小さい)「サスティナブル」だろう等々、表記のゆらぎがあるのです。

 ものは試しで実際に検索してみましょう。Google検索で検索してヒット数からどの表記が主流なのか比べてると、

 「サステナブル」 4,630,000

 「サスティナブル」 1,550,000

 「サステイナブル」 2,950,000

という結果が。我らが工学部おすすめの「サステナブル」は第二位。一位の「サステナブル」の半分くらいのヒット数でした。

 「サステナブル」が主流なのかなぁ、でも「サステナブル」で検索したときの画面は以下のとおり。これってAKB人気の影響なんじゃないの。

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ポスター発表と口頭発表(江頭教授)

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 このブログを読んでいるのが高校生のみなさんなら「学会で発表したことがある」という人は少ないのではないでしょうか。もちろん、学会といっても厳密な定義があるわけではありませんが、一般的には「学術研究に関する発表会」というぐらいの意味でしょう。その学会を開催する主体としての組織もありますが、それも「学会」と呼ばれています。ややっこしいですが「化学工学会」というのが組織としての学会で、その化学工学会が主催するの「年会」「秋季大会」といった発表会も「学会」というわけですね。で、今回は発表会としての「学会」での発表形式についてのお話です。

 さて、このブログを読んでいるのが高校生のみなさんなら「ポスター発表」「口頭発表」両方とも経験があるのではないでしょうか。近年、発表というかプレゼンテーションのような学生がアウトプットする授業が重視されています。でも、私自身は学会で発表するようになるまでほとんど発表の経験がない状態だったと記憶しています。そして私が学会に参加するようになった頃には発表の形式は口頭発表が主流でした。その後、次第にポスター発表の比重が増え始め、今ではポスター発表と口頭発表は半々、あるいはポスター発表の方が多いかもしれません。

 はて、一体どうしてポスター発表が増えてきたのでしょうか。

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新年の授業が始まります(江頭教授)

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 我々工学部応用化学科が所属する東京工科大学の八王子キャンパスは1月3日まで閉鎖、4、5日が土日だったので活動を再開は本日1月6日からとなります。昨年は7日から授業が再開していたのですが、今年は一日早い授業再開です。

 実は1月5日までの期間、本学八王子キャンパスは年末年始休業期間となっていて防火・防犯体制が強化されています。お休み、という以前にキャンパスには原則立ち入り禁止となっています。卒業論文の追い込みで実験をしたい4年生諸君には申し訳ないのですが、ここは英気を養ってもらうところでしょうか。

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«「ちょっと深呼吸」いや、「深吸呼」じゃないか?(江頭教授)