水酸化ナトリウムが手につくとどうなるか(江頭教授)

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 水酸化ナトリウムは高校の化学の実験でも利用されるような基本的な試薬ですが、危険性が高いため一般には手に入りにくいものです。(でも某通販サイトをみると……。)高校生諸君が実験で使用する際にも「絶対に手につかない様に」と注意されたはずです。

 ですから、まじめに注意深く実験を続けている人は、表題の「水酸化ナトリウムが手につくととうなるか」という質問には答えられないはずです。ではありますが、そう、私は実は経験に基づいてお答えすることができたりします。

 水酸化ナトリウムが手につくと、その部分が「ぬるぬる」して来ます。やがて強い痛みが来ますので、手に付いた場合にはなるべく大量の水で洗い流しましょう。

 この「ぬるぬる」は強アルカリである水酸化ナトリウムが手のタンパク質を分解するからだ、と言われています。要するに手が溶けているわけですが、人間のからだには再生能力がありますからすぐに洗えば後遺症などはないようです。

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理系の英語勉強法-3 理系英語の文法とその階層性(片桐教授)

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 英語は「世界言語」です。特に理系では英語は共通言語として認識されています。英語が世界言語になったのは、その文法の単純明快さによります。というと、中学校高等学校の英語文法で苦しめられてきた学生諸氏は反発を覚えるかもしれません。でも、英語の文法は厳密でそれゆえ簡単です。

 外人さんは「日本語は難しい」とよく言われます。これは、文法のフレキシビリティが高いためです。一方、英語の文法の自由度は(少数の例外を除き)ほとんどありません。つまり内容が定まると、それを表現する文章に「正解」があります。一方、日本語はフレキシビリティが高いため、文章に正解はありません。正解のない日本語は外人には打難しく、一方、英語の自由度の欠如が、自由なことばを愛する日本語人には堪え難いのかもしれません。

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憶えていますか?5文型

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公害の記憶(江頭教授)

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 「公害」という言葉を聞くことはかなり前からほとんど無くなっています。環境に関する授業のなかで私自身が口にするとき、そして海外での話題として聞くぐらいでしょうか。中高生のみなさんは歴史の授業で触れるだけかもしれません。

 しかし、私の子供の頃、1970年代ごろは公害という言葉を聞かない日がないほどに大きな関心を集めていた話題でした。今の温暖化問題と同様な、あるいはそれ以上の世間の関心事だったのです。

 子供時代の私もこの「公害」という問題に強い関心を持っていました。いえ、そんな積極的な態度ではありません。実のところ、「公害」が怖くて怖くてしかたがなかったのです。「公害の影響で得体の知れない病気になって死んでしまうのではないか」という自分自身の未来についての不安もありました。同じくらい恐ろしかったのは「公害によって文明が崩壊する」ことでした。きれいな水や空気をもとめてスモッグに覆われた廃墟の街をさまよい歩く人々、そんなイメージが頭から離れなかったのです。

 「まあ、考えすぎだよね」と言えるような極端な考えなのですが、何しろ子供のことです。恐怖心にとらわれると同時に、そんな公害を野放しにしている大人たちに激しい憤りを感じる様になってゆきました。「公害を生み出した愚かな人間たちが滅びるのは当然」などと考える様になったのは中学2年生くらいだったでしょうか。

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講演会で鳥取に行ってきました(片桐教授)

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 片桐です。11月13日に鳥取大学で行われた「第11回フッ素化学セミナー」で招待講演をしてきました。演題は「有機フッ素化合物の特性を利用した機能材料を指向する結晶工学 」内容は有機フッ素化合物は真のナノテクノロジーの材料として使えるか?というものでした。会場は工学部の第講義室でおおよそ100名の聴衆を前に大ほらを吹いてきました。

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 このフッ素化学セミナーは「フッ素化学討論会」のプレシンポジウムとして毎年開催されています。私はこれらの学術会合を主催する「日本フッ素化学会」の理事をしており、本当はフッ素化学討論会も参加しなければならないのですが、火曜日1限の量子化学の講義のため、泣く泣くこのセミナーに、しかも自分の発表だけして帰ってきました。残念。

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映画「不都合な真実2」(江頭教授)

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 「不都合な真実2 放置された地球」は以前に紹介した2006年の映画(そして書籍)「不都合な真実」の10年後の続編です。米国のクリントン政権での副大統領だったアル・ゴア氏が地球温暖問題について語る講演会の映像を軸に、講演で触れられた場所の映像やゴア氏自身の現在の活動、過去の回想を交えて「不都合」ではあるが「真実」である温暖化問題について啓発する、この構成は約10年後の続編であるこの映画でも共通のものです。

 しかし、10年前の「不都合な真実」では新たな問題を指摘し、人々が解決のために活動することを訴える、というシンプルな流れであったのに対し、この続編の話の流れは少し複雑です。前作で説明された温暖化のメカニズムなどは当然ながら省略されています。10年の間により明確になった温暖化の影響を示す映像は雄弁ですが、内容自体は10年前に予測されていたことと変わりはありません。そのため、本作で新たに語られるのはゴア氏自身の、そしてゴア氏に共感して動き始めた人たちの活動なのです。

 「不都合な真実」で有名になったゴア氏ですが、大統領選における不本意な敗北の後、この地球温暖化問題についての啓発活動を本格的に始動させます。世界中に人たちに呼びかけるため、自分に代わってプレゼンテーションを行える様な「気候リーダー」を育成する活動。自身の経歴を活かした世界各国の要人との対話など。パリ協定の成立の場面はこの映画のハイライトとなっています。

 しかし、その後のトランプ政権の誕生により米国政府の温暖化対策は大きく方向転換します。そして、失意の中でも希望を失わないゴア氏の姿でこの映画は幕となります。

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点検される側からみた授業点検(江頭教授)

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 授業点検。授業は本学の授業ことです。点検するのは教員、その授業を担当していないほかの教員が点検を行います。

 本学で行われる授業は順番に点検の対象に選ばれます。対象になった授業を他の教員数名が参観し、授業後にその授業の内容について話し合います。その授業の学科の教員、他の学科の教員、場合によっては他学部の教員も参加するので、いろいろな視点から授業の内容ややり方が吟味されることになります。

 私も複数回の授業点検に参加してきたのですが、今回は自分の授業「化学工学」が授業点検に対象となりました。はじめて、点検される側、として授業点検に参加することになったのです。

 点検される側、というのはやはり緊張するものですね。点検対象の授業中、授業をみてくれる先生たちは写真のコメントシートに記入しながら授業の内容、授業の進め方をチェックしていきます。授業が終了するとこの評価シートをもとに検討会が行われますが、その中でいろいろ参考になる指摘・コメントをいただきました。

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「サステイナブル工学プロジェクト演習」中間報告会(江頭教授)

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「サステイナブル工学プロジェクト演習」。

長い名前ですね。

で始まったのがこの記事。今回はそれに中間報告会がつくのでもっと長い名前になります。

 それはさておき、11月15日に開催された中間報告会、本学工学部の3年生によるグループワークでの発表会です。この「サステイナブル工学プロジェクト演習」の特徴は3学科合同の授業である、という点ですが、この中間発表に向けた取組では異なる学科の学生が集まってグループをつくることが特徴になっています。

 発表内容はいろいろな工業製品について、そのライフサイクル全体での環境負荷をどのようにして小さくするか、その方法を提案する、というものです。今回は環境ラベル「エコリーフ」に登録されている工業製品を対象とし、公表されている環境情報データを元に、具体的な改善提案を行い、その効果を評価しました。

 改善提案としていろいろなアイデアを出すことはできても、その効果を評価することは一般的には難しいものです。本学工学部で1年のときから行ってきた「サステイナブル工学」に関する授業で学修したLCA(ライフサイクルアセスメント)の知識を応用することで、はじめて評価を含めた提案が可能になるのです。

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発表会場は片柳研究棟の1階ホール。オープンなスペースを利用してポスター34枚×2回の賑やかな発表会となりました。他学部の先生の飛び入り参加もあり発表した学生諸君には良い刺激になったようです。

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理系の英語勉強法-2 理系英語の発音(片桐教授)

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 英語の発音は難しい、と思うと難しいのですが、簡単にする方法があります。

 これは、中学生の時にインディアナ大学で日本語や文化を教えていた日本人のK助教授(同じアパートだった、後にハワイ大学教授)から教えてもらったコツです。この先生、実は言語音声学の大先生でしたが、当時中学生の私はそんなことはまったく知らず、「近所の日本人のおっちゃん」くらいの認識でした。このブログを書くために調べたら、Wikipediaにもお名前も見つけました。エライヒトダッタンダァ。

RとLの発音

 Are you ready? と Are you lady? を聞き分けることはおろか、発音し分けることは日本人の苦手とするところです。しかし、本当にひと工夫で発音し分けられます。

 それは、rの発音の時には発音しなくても良いから小さなゥをその発音の前につけることです。Are you ready? は「アー ユー ゥレディー?」と発音すれば、外人には確実に通じます。逆にLは発音を貯めないようにします。

Theの発音

 日本人は「ザ」とか「ジ」と発音しますが、ほとんど通じません。いっそ「ダ」とか「ディ」と発音する方が通じます。もともと英語は北ドイツ語から派生しています。ドイツ語の定冠詞は der とか die とか dasとか全てDの音です。実際、インデシアナ州では「ダ」「ディ」で十分通じました。

 下を上あごの歯の裏に当てて「ザ」と発音する、と教科書的には書かれていますが、そんなややこしいことしなくても「ダ」は簡単でしかも通じます。

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thの発音の舌の位置(正式)

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消防訓練が行われました(江頭教授)

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 東京工科大学、日本工学院八王子専門学校合同の消防訓練が行われました。昨日(2017年11月13日)のことです。

 場所は我々応用化学科がある片柳研究棟。その前の噴水のある広場で10時ごろからの開始でした。消防署の協力で消防車や救急車も参加する本格的なもので、片柳研究棟の屋上(といっても凸型の建物の肩の部分の屋上で5階相当です)からの要救護車の搬送訓練や放水訓練も行われました。

 以前こちらの記事にも書いたのですが、今回の消防訓練で放水訓練があることを聞いていたので、私の研究室から訓練の様子をうかがっていました。下の写真にリンクした動画が放水時の様子を撮ったものです。(オーッ、と言っているのは私です。思わず声が出てしまいましたね。)

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郵便番号192-0982(江頭教授)

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 郵便番号 192-0982、これは本学の八王子キャンパスの郵便番号です。本学ホームページにも下の図の様にしっかり書いてあります。

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 ここには、キャンパスの所在地は八王子市の片倉町だ、ともあります。

 なるほど、じゃあ八王子キャンパスのある片倉町一帯の郵便番号がこれなんだな、と思って郵便局の郵便番号検索を使って調べると意外にも片倉町の郵便番号は192-0914だ、と出てきます。

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あれ?どうなっているのでしょうか。

 逆に郵便番号 192-0982で検索すると以下の様な結果に。

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郵便局でも 192-0982 の郵便番号は分からない?ということはこの番号は間違っているのでしょうか。

 もちろん、そんなことはありません。

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