発光分光光度計が設置されました(森本講師)
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本応用化学科にまた新たな測定機器が導入されました。物質の発光現象を調べるのに欠かせない発光分光光度計(日本分光製)です。この装置によって、物質が光を吸収したときに、どのような紫外光・可視光を発するか調べます。
分子が光(紫外光や可視光)を吸収すると、その中に存在する電子がより高いエネルギーを持った状態に移行します(これを励起と呼びます)。この現象は光エネルギーが分子の中に蓄えられるという風に見ることもできます。この高いエネルギーを持った分子は通常、長いものでも数ミリ秒程度のうちに、そのエネルギーを外に放出して元の状態に戻ります。このとき放出されるエネルギーは熱のかたちで周辺の分子に渡されたり、また励起された電子が分子の外に飛び出して化学反応を起こしたり、場合によっては電気エネルギーとして取り出せることもあります。また別の過程として、そのエネルギーを光エネルギーとして発する分子もたくさん存在します。
この発光性をもつ分子が発する光を分光することで、実はその高いエネルギーを持った状態の分子の情報を取得することができます。つまり、吸収した光の量やエネルギーに対して、どの程度の発光量、エネルギーがあるかを調べることで、一瞬しか存在しない、エネルギーが詰まった分子の性質を明らかにできます。この性質を評価・解析することは、光機能性物質・材料を開発する上で欠かすことはできません。
本学科ではこの装置を駆使して分子の光物性を探る学生実験、また、それを理解するために必要となる化学的・物理的な知識を身につける講義が複数用意されています。自分の目では直接見えない、光と分子が相互作用する世界を解析し、理解することを本学科で是非体験してください。
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