先苦後楽のすすめ(学生時代に苦しむことには価値がある-2 )(片桐教授)
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私は大学院時代、きついことで有名?(もっときつい研究室はいくらでもあった)な研究室を出ました。休みは日曜日の午前中だけという生活を、ポスドクの時期も含めると8年間も過ごしました。「地獄は慣れる」と申しますが、その生活に身を置くと、それが当たり前になります。 その後、企業へ入りました。新入社員研修時に、私は「毎週休みがある、1日8時間しか拘束されない、その上お給料までいただける。ここは極楽か?」と感じました。 一方、私には極楽のような会社員生活を、「週に2日しか休みがない、1日8時間も働かされる、給料は安い。ここは地獄か?」と愚痴をこぼす者も同期にいました。 まさに先苦後楽と先楽後苦です。
「若いときの苦労は買ってでもしろ」という言葉もあります。大学時代の短い期間はできるだけ厳しい環境で過ごし自分をいじめる方が、その後の長い人生を楽しく過ごせるのではないでしょうか。わざわざ苦労をするのは頭のよい行為とは言えません。一方、苦労を体験すべきときに体験しないのは賢い人生とは言えません。
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