高校までの化学と大学での化学(原准教授 )
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
今日は高校までに習う化学と大学で習う化学の違いについてお話ししたいと思います。
残念ながら、高校までの通常の学習内容だけでは、化学はどうしても暗記する項目が多い科目だという悪い印象を持たれてしまいがちな現状にあります。でも本当は違うのです!
小さな子供が一つ一つの単語から覚え始めて、しばらくすると、それらをつないで意味のある会話として徐々にコミュニケーションできるようになる過程に似ていると私は思います。中学校や高校で化学を学習している時には、なぜ暗記しないといけないのかと疑問に思うことがたくさんあります。それでも引き続いて大学で化学を学ぶと、単に暗記するだけと思っていたいろいろなことが驚くほどつながってきます。例えば、高校で学ぶ無機化学と有機化学は全然違うもののように思えるかもしれませんが、大学ではそれらをお互いにつなげて理解することができます。
大学で学ぶ化学は、社会との懸け橋です。高校までの化学で学習したことを真に自分の知識や経験として完成させることができるのが大学での化学です。さらに、化学が現在あるいは将来の社会にどのような関わりをもつのかを知ることができます。我々の生活は、ほとんどの人の想像をはるかに超えるほど化学の知識で理解することが可能です。また、実に多くの化学の知見が活用されて成り立っています。地球環境・エネルギー問題など解決すべき重要な課題に対しても化学が重要な鍵を持っています。このように、化学を自分自身の知識や経験として完成させ、社会とのつながりを実感できるようになると、自分が学んだ化学を社会で実践したいという気持ちも生まれてきます。
高校までの化学を頑張って勉強した努力を無駄にすることなく、その面白さや社会での意味を実感できるようになるために、大学での化学に触れてもらうことをぜひお勧めします。このブログでは、様々な化学に関するトッピクスを随時紹介しています。大学進学を考えている若い皆さん、化学に少しでも興味をお持ちの皆さんに参考になる情報を今後も発信していきます。
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