体当たり英会話のすすめ(原准教授)
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英語でのコミュニケーションが少しでもできるようになると、世界が一気に広がります。もちろん英語が通じない時もありますが、英語が最も汎用的な外国語であることは間違いありません。個人で旅をすると、世界の中で訪れることができる場所が格段に増えます。英語への自信が少しでも持てるようになると、仕事の面でも他の人とは違う業務を担うことができます。また、海外の人と知り合いになる機会が増えるので、様々な文化に触れるきっかけにもなります。
このような英語を使うメリットはわかっていても、単語をあまり知らないし、きっと言われたことを聞き取れないし、発音もまずいに違いない、、、などとたくさんの不安があるのが普通です。英語圏に生まれ育った人でない限り、不安は常にあるものです。少しずつ上達してもこれで完璧という域には達しないだろうと私は思っています(まだまだ頑張りが足らないだけかなとも思いますが)。完璧がないのなら、割り切って一歩前に踏み込んでみませんか?
私は、何度となく勇気を出して英語でのコミュニケーションに踏み込んで、自分の英会話能力が足らないことを実感させられました。一方で、そのような嫌な実感を得たからこそ、次の機会にはもう少し上達して挑みたいという思いになりました。
完璧な単語と文法を使うことに集中するのでなく、自信がないことを相手に気づかれないように、知っている言葉でできるだけ堂々とした雰囲気で話すと相手の印象が良いようです。自分の不安は相手に心配を与え、せっかく頑張っても相手に届かないことが多いように思います。通常の会話では完璧な英語を話すことは求められていません。自分が聞く場合も同じです。完全に聞き取れないことは当然と初めから割り切って、相手の言うことを集中して聞いて、頑張ってその内容を推測します。そして必要に応じて、相手に自分の聞き取りが正しいかを確認したり、遠慮せずに再度伝えてもらったりします。
発音とリスニングは、地道にトレーニングを継続することによって上達すると思います。私はラジオやテレビの英会話講座を利用しましたが、どんな方法であっても、集中して聞いて、聞いた音をまねして発音する、の繰り返しに限るのではと感じています。時には好きな映画や音楽を入れ込むのも学習に励む気力を維持するのに効果的でしょう。
私は、高校生の時、アメリカで開催された高校生対象のサイエンスキャンプに単身で行く機会を与えられ、英語の壁の厚さとその向こうにあるものを実感しました。帰国後、奮起して英語を頑張ることにしました。大学生時代のサークル活動では、観光地で海外から来た人を英語で案内して度胸を得たりもしました。卒業研究・大学院で研究室に入ると、世界的に認められる研究をには英語でのコミュニケーションが重要だと知りました。自分で研究を進めるようになると、海外の多くの研究者と交流し、共同研究を行うようになりました。現在は、インドから来た外国人研究員と毎日英会話をしています。新設の応用化学科の1年生の何人かが私の部屋を訪れては、彼に果敢に英語で話しかけているのを微笑ましく横目で見ています。もっと多くの人にも体当たり英会話を楽しんでもらいたいと思います。
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