学生実験をみてみよう その6「凝固点降下による分子量測定」(江頭教授)
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今回のテーマ、凝固点降下は高校の化学でも学ぶ内容で、溶液の凝固点降下度は溶質のモル濃度に比例していること、その比例係数(凝固点降下定数)が溶媒によって一定であることを利用すれば分子量を測定することができます。
はい、ここまでは教科書で判る範囲ですが、それを実際に実験してみる、となると簡単にはいきません。写真の融点測定装置を使って2コマ分、約3時間の時間をフルに使って測定に取り組むことになります。
まずはサンプルが配られました。溶媒としてのショウノウ(そうです、測定は180℃以上の高温で行うのです。)と、それにナフタレンを溶かしたサンプル、そして未知の物質を溶かしたサンプルも測定します。
キャピラリーに入れたサンプルの温度をゆっくりと上げながら、融解する様子を観察して融点を測定します。測定は一つのサンプルについて手分けして複数回行い、同じ値がでるか、ばらつきはどのくらいか、確かめながら融点の値を決めます。
ショウノウの融点、ショウノウの凝固点降下定数、そして未知試料の分子量を求めれば実験作業は終了、皆さんお疲れ様でした。もちろん、そのあとにはレポート作成の宿題があることもお忘れ無く。
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