理系の文章技術(基礎編)-2(片桐教授)
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2 学びのタイミングとプロセス
新しい教科の学習はだいたい4つの時期を経て進行する。
- 第1期:新しいものごとに親しむ時期である。先生はこの時期に補助する。ゆっくり進歩する時期である。焦りやすい。
- 第2期:興味が出てくれば理解も進み、理解が進めば興味も湧くという、良循環の時期である。勢いよく進歩する時期である。
- 第3期:難しさに出会う時期であり、学びても学びても前に進まず、いらいらする時期である。ダイエットと同じでこの時期を越えられるかどうかで、その科目をモノにできるかどうかは決する。
- 第4期:完成期。腹をくくり高い山に挑むがごとく、ゆっくりと登り続ける時期である。ここまで来ればあなたは一人の探究者として、教員と同じレベルに達したと言える。その科目を人に教えられるはずである。
しかし、学びは必ずしもこれらの過程を経て進むものではない。学ぶ事柄や、学習環境により、当然、大きく異なる。大事なのは勉強の進まない時期に至っても、それは能力の問題ではなく、当然経るべき一つの時期であると認識し、焦ったり、あきらめたりしないないことである。あなたの情熱の続くかぎり、どんなに歩みはのろくても、学びは必ず前に進む。そして、前に進めば必ず高いレベルに到達できる。
2.1 復習と試験の重要性
まずは、授業でわからないこと、試験が上手く行かなかったことを悔しがることが大事である。「どうせおれにはわからない」「どうせこの科目をおれが使うことはない」とあきらめたり、負け惜しみを言う者に明日はない。自分の可能性を広げるのは、大学における「学び」の目的である。それなのに、上記のような考えを持つことは、自分の可能性を狭めることに他ならない。悔しさをバネにして復習せよ(復讐ではない)。
- 何がわからないかを明らかにせよ。
- 自分がわかったところを明らかにせよ。
- 次のより高い目標を設定せよ。
- 学習法の変更や微調整を行なえ。
試験が終ったら、それでおしまいにするのはもったいない。必ず試験の評価を知り、後の自分の勉強に役立てよ。答を聞くことに大きな意味はない。なぜ自分はいい点を取れなかったのかを分析せよ(反省ではない)。自分が試験直後の復習はそのできが悪いほどやるべきだ。来年の再履修に必ず役立つ。試験の復習をしなければ、また原点に戻り、次の年もまた単位を落とすことになる。
次回、理系の文章技術-3では、タイプ別の学びの技術について述べる。
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