学生実験をみてみよう(第2期) その1「分子モデリングソフト」(江頭教授)
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新たに開設された本学の応用化学会、その学生実験である「工学基礎実験Ⅰ(C)」についてはこのブログでも紹介してきました。(その1、その2、その3、その4、その5、その6、その7、その8、番外編)
今回からは後期の学生実験「工学基礎実験Ⅱ(C)」について紹介していきましょう。
後期の学生実験は前期と同様、金曜日の午後から始まります。
まずは、第1回の授業でガイダンスに引き続き行われた個々の実験に対する「実験講義」の内容を理解し、実験テキストを参考にしながら各自の実験ノートに目的や原理、実験操作のフローチャートなどを作成して実験日に備えます。
さて、写真は実験当日の様子ですが...。
あれっ、何か普通の授業風景の様に見えますよね。でも、クランプを固定するスタンドの鉄柱がみえていますから、ここが実験室であることは分かると思います。
実はこの写真、「分子モデリングソフト」をテーマとした実験の風景です。
分子モデリングと言っても、本当に模型を使うわけではなく、ソフトを使ってコンピュータの中でシミュレーションされた分子を対象にした実験を行います。まずはソフトの使い方のインストラクションを受けて、分子モデルの設定の仕方、分子内の電荷分布計算機能の使い方、いろいろな温度や圧力の条件での分子集団の運動のシミュレーションなどの機能について学びます。
本学では分子モデリングのソフトとして「Odyssey Molecular Explorer」を各自のノートPCにインストールしてもらい、応用化学科の学生なら誰でも使える体制を整えています。ですから、このインストラクションの後は各自、自分のノートPCでそれぞれ、分子の世界を探検(Odyssey)することになります。
誰も実際の分子を直接見ることはできません。私が学生だったころ、学生は教科書に書いてある個々の記述からイメージを膨らませて、頭の中に分子の世界のビジョンを作り上げる作業が必要でした。今の学生諸君はOdysseyの様なソフトを使ってよりビビッドな分子のイメージをもつことができると思うと、うらやましいですね。
なお、Odysseyは学生実験の他にも授業の中でも利用されています。
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