学生実験をみてみよう(第3期) 「2年生の実験がはじまります」(江頭教授)
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昨年度、1年前期の「工学基礎実験Ⅰ」、後期の「工学基礎実験Ⅱ」を紹介したこのブログの「学生実験をみてみよう」シリーズですが、2年目に入り、今度は2年生の学生実験を紹介してゆきたいと思います。
2年前期の学生実験は「応用化学実験Ⅰ」という科目名になりますが実験の場所は工学基礎実験とおなじ学生実験室です。実験は火曜日の午後に行われます。新一年生は金曜日の午後に「工学基礎実験」を行いますから、本学科の学生実験室もやっと稼働率が上がってきた、ということでしょうか。
さて、2年生の実験の内容は物理化学実験と有機化学実験の二つに大別されます。学生実験室は二つの部屋に分かれているので、実験も物理化学実験と有機化学実験に分かれて行います。本学の特徴的な建物、研究棟が見える窓側の部屋では有機化学実験を、奥の実験室では物理化学実験を行います。
有機化学実験と物理化学実験、両者には特徴的な違いがあります。
学生さんの立場から一目瞭然なのは実験の実施形態。有機化学の実験はその実験室にいる学生が全員、おなじ実験を行います。その一方で物理化学の実験は同じ部屋で複数の実験、今回は8個の実験テーマが平行して行われていて、学生諸君にはそれぞれの実験テーマが割り振られています。ローテーションして各学生さんは全部の実験を経験することになりますが、みんなで一緒に実験する、ということはありません。
有機化学の実験は幾つかの器具のセットをいろいろに組み合わせることでいろいろな実験ができます。ビーカー、フラスコ、試験管などを用いて、混ぜたり暖めたり冷やしたり、試薬の組み合わせも含めれば実験には無限のバリエーションがある。一般的な化学実験のイメージはこちらに近いのではないでしょうか。
一方で物理化学実験には専用の装置がつきものです。我々も冗談で「物理化学は装置産業だ」などと言ったりします。もっとも、装置といっても最近のものは実験机に乗せられるサイズのものがほとんどですが、それでも同じ装置を全員分の机に並べて、年に一回使っておわり、というのではあまりに非効率ですね。そこでいろいろな種類の装置を机の数だけならべて実験を行う、というスタイルになっているのです。新設である本学科の装置はどれも最新式ですから、学生諸君には最先端の装置の利用方法を体験してもらうことになります。
有機化学と物理化学、2年生から始まるいろいろな実験を今後紹介してゆこうと思います。
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