« 八王子キャンパス内の遊歩道を歩いてみた(西尾教授) | トップページ | サステイナブル工学基礎 学内施設見学(後編)(江頭教授) »

サステイナブル工学基礎 学内施設見学(前編)(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 本学工学部が特徴の一つとして掲げているサステイナブル工学ですが、その一番最初の本格的な授業が「サステイナブル工学基礎」です。(この授業の内容に関しては以前のブログ記事でも触れています。)今回は、この授業の一部として行った学内の施設見学について紹介しましょう。

 本学自体がサステイナブルかどうかはさておいて(これは私個人にはとても重要な問題ですが…)、今現在の産業社会の持続可能性に対するもっとも明白な制限はエネルギーの供給と廃棄物の処理でしょう。本学八王子キャンパスを一つの事業所として見ると電力を外部から供給されている点は普通の家庭と同じですが、廃棄物の処理は市役所のサービス対象とならない点で異なっています。実は外部電力以外の電源もある、という点で一般家庭にはない設備も存在しているのです。今回の見学では身近な大学という事業所の持つ設備を回ってみることとしました。

 とはいうものの、スタートは一見普通の住宅に見える建物から。

Photo

 本学の特徴的な建物である片柳研究棟(我々の応用化学科もこの建物にあります)、正面に向かって右側に太陽電池パネルの乗った住宅風の建物があります。これは「スマートハウス実習棟」という専門学校の施設なのです。

 このスマートハウス実習棟には太陽電池パネルで電力すること、建物の断熱性を高めて冷暖房の必要エネルギーを削減すること、地中にたまった熱を熱源として用いることで消費エネルギー以上の暖房効果を実現すること、などいろいろな家庭向けエネルギー関連技術の設備があり、その運用や施工方法を学ぶ場所となっています。大学の学生がここで実習を行うことはありませんが、今回の見学で、それらの概要を知ることができたと思います。

 スマートハウスの太陽光発電の能力は600kWに達し、外部からの電力供給を上回って発電が可能だといいますが、実は午後4時頃で発電量がぐっと落ちてしまうとか。これは背の高い片柳研究棟の日陰に入ってしますことが原因だそうです(写真を参照)。その時間帯では、いっそ曇りの日の方が反射した光が入ってきて発電量は大きくなるそうです。

江頭 靖幸

« 八王子キャンパス内の遊歩道を歩いてみた(西尾教授) | トップページ | サステイナブル工学基礎 学内施設見学(後編)(江頭教授) »

授業・学生生活」カテゴリの記事