学生実験をみてみよう(第3期)「表面張力」(江頭教授)
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応用化学科の学生実験を紹介する本シリーズ、今回は2年の向けの応用化学実験から「表面張力」の測定を紹介します。
「表面張力」という言葉を聞くと水がコップに満タンになって、ぎりぎりまで溢れない状態を連想するのではないでしょうか。水の表面が縮もうとする力が働いていてコップの縁からあふれ出ようとする水をせき止めている、これが表面張力だ、という説明を聞いたことがあると思います。
今回の実験はこの表面張力を測定しよう、というテーマです。測定方法は、表面張力測定器で測る、というだけでは身も蓋もありませんね。使用するのは写真のDu Noüyの表面張力計と呼ばれるもので水平につるした白金のリングを液面から引き出す、その際にかかる力を測定することで表面張力を測定します。(やや見えにくいですが、白金のリングは写真の左のすみに見えています。)白金のリングが液面から離れようとするとき液面が引っ張られる、それが表面張力です。引っ張り過ぎればリングは液面から抜け出してしまい力は無くなりますから、引っ張りながら力の変化を測定し、抜け出す直前の力を読み取ります。
実験に際しては界面活性剤、ドデシル硫酸ナトリウム、のいろいろな濃度の溶液(下の写真を見てください。)を準備し、その表面張力への影響を観察しました。上の写真の小型のシャーレにそれぞれの濃度の溶液をいれて測定を行いました。
界面活性剤、要するに洗剤のようなものです。メスフラスコで薄めて体積を合わせるときに泡が出ていては誤差のもと。泡が消えるのを待って測定すると、なかなか時間のかかる実験だと言います。
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