学生実験をみてみよう(第3期)「熱測定(液晶)」(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
さて、今回紹介する学生実験は2年生の応用化学実験Ⅰの「熱測定」のテーマから、液晶の相転移の観察です。
熱測定についてはこちらで紹介していますが今回の対象は液晶です。 そして、液晶については1年生の工学基礎実験Ⅰ(C)でもこのように扱っています。
ここで観察するのは液晶の温度変化による相転移の様子です。液晶のもつ構造が可視光の波長と同じ程度なので相変化は色や見た目の違いとして比較的簡単に観察することができます。また、専用の装置を用いることで温度を正確に測定しながら相変化の状態を観察することができます。
さて、以下にリンクした動画は液晶(4-シアノ-4-オクチルビフェニル)の相転移の様子を顕微鏡(CCDカメラで映像を映しています)で観察したものです。
ここで観察してる加熱に伴う相転移はスメクチック相からネマチック相への変化で33.5℃で起こるとされています。液晶のサンプルはプレパラートで挟まれ、ホットステージに載せて観察されています。サンプルの量が少ない上にホットステージとの接触面積は大きいので、液晶の温度はホットステージの温度に迅速に追随する様になります。相変化の起こるだいたいの温度の目星をつけるために昇温と冷却を数回繰り返します。冷却には加熱以上の時間がかかりますが、それでも数分程度の待ち時間。相転移が起こる温度の範囲を限定したら、毎分1℃程度の温度変化に押さえることで精度良く相転移の温度を測定することができました。
液晶は観察しやすく、変化も早いので学生実験にはとても良い題材です。実用的にも大きく役立っていますが、その用途の多くも同様に「観察し易い」=見た目が変わる、「変化が早い」=応答が早い、という特徴を生かしたものですから、ある意味当然のことなのかもしれませんね。
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