サステイナブル工学基礎 学内施設見学(後編)(江頭教授)
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「サステイナブル工学基礎」の授業の一環として、本学のエネルギー・廃棄物関連の施設を見学したことを前回紹介しました。
「サステイナブル工学基礎」はサステイナブル工学の最初の本格的な講義であり、本学の工学部の全学生が受講するものです。総勢約350人。全員が一度に見学に押しかける、という訳にはいきませんので、機械工学、電気電子工学、そして我々の応用化学と、それぞれの学科に分かれて別の日に見学に行きました。応用化学科は2グループに分かれたので約40名程度の学生が入れ替わりで見学に向かいました。
前回紹介したスマートハウス実習棟は片柳研究棟という建物のそばにありましたが、今回紹介するエネルギー施設はもう一つの特徴的な建物である研究棟の地下にあります。
一般家庭や比較的小規模のビルには冷暖房の施設は各部屋に独立に設置されています。一方で大きなビルでは冷暖房と換気のために本格的な空調システムが準備されていることが一般的です。本学の研究棟はそれ自身で大きなビルですが、周囲に講義棟、実験棟など複数の中規模ビルが配置されていますから、研究棟には一種の「地域冷暖房システム」のような複数の建物を対象とした空調システムが設置されています。
写真は研究棟地下にある空調システムの見学時の風景です。
それぞれの建物に冷水を供給する大きな配管を見ながら説明を聞いている学生諸君の様子です。
本学の空調施設には実は3台の大型発電機が設置されています。この発電機で燃料の約30%のエネルギーを電気に変えて大学の建物に供給し、残った熱を空調施設で利用することでさらに30%のエネルギーを有効に使っています。全体では60%程度という非常に高い効率が達成されています。
発電の余熱は暖房に使うことはもちろん、冷房にも使われています。熱を使ってどうやって冷房ができるのか。本学の施設にも設置されている吸収式の冷却装置が使用されています。学生諸君にはまだぴんとこない様子でしたが、来年の今頃にはその原理を説明できるようになっているでしょう。
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