学生実験をみてみよう(第3期) 「ガラス細工」(江頭教授)
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本学科の学生実験について紹介しているシリーズ、今回は「ガラス細工」について紹介しましょう。このテーマは1年生向けの実験、工学基礎実験Ⅰ(C) のテーマです。
化学の実験ではガラス器具は頻繁に用いられています。ビーカー、試験管、フラスコなど「化学」といって思い浮かべるガラス器具はいろいろあるでしょう。カタログを見て注文すればすぐにこれらの製品が届くので「ガラス細工」でこれらの実験器具をつくる必要はありません。(製品並みのガラス器具を作れるようになるまで修行ししていたら化学者ではなくてガラス職人になってしまいます。)
それでも簡単なガラス細工ができるといろいろと便利なことがあります。ガラス板やガラス管は自分の欲しいサイズに切断して使う必要があります。また、キャピラリー管(極細のガラス管だと思ってください)は細くて脆い上に毎日使うモノでもないので購入するのも面倒ですから、ガラス細工で自分でつくれるようになっておきましょう。
実験はガラスの切断から。板はガラス切りで傷をつけて切断(というは傷に沿って割る)、ガラス管はヤスリで傷をつけて引っ引っ張るようにして折ります。
切断面の角をなめらかにするため、一度赤熱して切断面を溶解させます。使うガラスの材質にもよりますが、これの程度なから化学の実験でよく見るブンゼンバーナーでOKです。
加熱して柔らかくなったガラス管を引っ張ればキャピラリー管も作れます。パイレックスガラスを使用する場合、酸素を供給する仕組みをもった専用のバーナーを使っています。
ガラス細工をやったことがある人には「あるある」ですが、ガラスは加熱されると赤熱しますが、赤い光が出なくなっても完全に冷えたわけではありません。見た目が透明になったガラス、しかしまだ十分に熱いガラスをうっかり触ってしまう、というのはガラス細工では定番の事故ですから、学生諸君には十分に注意してガラス細工に挑戦してもらいました。
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