「安全工学」の講義 第8回 日常生活の安全(4) 大学生特有の危険:タバコ (片桐教授)
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2年生の選択必修の講義「安全工学」の担当の片桐です。
このブログのシリーズでは、安全工学という講義の中でお話しした内容について、片桐の個人的な意見を述べていきます。
結論から:タバコはやめなさい、吸わない方が良い。
大人であることをアピールするアイテムではありますが、体に悪いし、嫌な臭いも体にしみ込むし、いいことが何もありません。女性の場合、タバコを吸うとふけ顔(スモーカーズフェイス)になるというデメリットもあります。本当の大人は子供のようでありたいと思うものです。大人ぶりたいのはまだまだ子供の証拠です。
タバコの害を安全工学的に分析すると、まず人間でみれば肉体への健康被害でしょう。有害物質である、ニコチン、タール、そして一酸化炭素(2016.4.25ブログ)による害です。これは本人もですが、副流煙による家族や周りの人の被害も含まれます。また設備的に見れば、タバコは火災の原因になります。火災は人の命をも奪います。そして環境(自然環境ではなく社会環境)的に見れば、勤務時間中の10分〜15分の時間を奪い生産活動を阻害します。またポイ捨てによる美観の毀損も見過ごせなせん。また、肉体被害から発生するガンは、その治療のために医療費の総額を押し上げます。タバコは人体への有害性だけでなく社会への有害性もある,と言えます。
とはいえ、タバコによりストレスが軽減することは否めませんし、武田サン(ブログ2016.6.9の本の著者)のように「タバコと肺がんの間には関係はない」と主張される方もいます。
このようにタバコを攻撃すると、「片桐はタバコを吸ったことがないから」と言われるかもしれません。実は私は1ヶ月だけタバコを吸ったことがあります。
当時の私は、まあ、おデブで日々やせたい(今でもですが)思っていました。そこで、大学の診療室へ健康相談に行ったら、たまたまその先生が愛煙家で、「じゃあニコチンは食欲を抑えるというから,吸ってみるかい?」と言われて、1ヶ月(4週間)だけ吸いました。今ならとんでもないアドバイスですが、当時はまだまだ喫煙は社会から容認されており,嫌煙ということばもまだ産まれていないころでした。
ただし、吸い方の指導がありました。タバコの煙は呼吸器の方には流さずに、唾液にとけ込ませ、それを呑み込んで胃袋からニコチンを吸収させる、という文字通りタバコを呑むという方法でした。
その結果は,全然食欲は抑制されませんでした。体重もまったく減りません。そして,恐ろしいことには、タバコをやめたとたん、数キロ太ってしまいました。最近の研究ではタバコを吸うとむしろメタボになりやすいそうです。
あの医者にだまされました。
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