「安全工学」の講義 第8回 日常生活の安全(2) 餅は静かなる暗殺者? (片桐教授)
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2年生の選択必修の講義「安全工学」の担当の片桐です。
このブログのシリーズでは、安全工学という講義の中でお話しした内容について、片桐の個人的な意見を述べていきます。
今年(2016年前期)の安全工学の課題9-2「自分の生活の中で「死ぬかと思った」ことについての記述」で、存外多かったのは「餅による窒息」「アメによる窒息」などの嚥下に伴う窒息でした。
お餅は日本人のソウルフードのひとつです。正月のお雑煮の他に、ぜんざいや大福のようなあんこと組み合わせた餅は我々の日々の生活の中に染み渡っています。一方で、毎年、正月になると、お年寄りが餅をのどにつめて窒息死しています。正月の風物詩などといってはいられません。この死亡事故が多発する状況はやはり異常なことと認識すべきでしょう。
餅やあめなどの誤嚥による窒息死亡事故で,毎年3000人近くの人が亡くなっているのは確かにびっくりする数値です。そして、その9割が65歳以上のお年寄りです。2011年1月4日のWall Street Journalでは、“Mochi: New Year’s Silent Killer”(餅:静かなる殺し屋)という見出しで紹介されたそうです。皆さんも若いからと侮らないで、餅を食べる時は細心の注意を払ってください。
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