「安全工学」の講義 第8回 日常生活の安全(6) 食事 (片桐教授)
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2年生の選択必修の講義「安全工学」の担当の片桐です。
このブログのシリーズでは、安全工学という講義の中でお話しした内容について、片桐の個人的な意見を述べていきます。
私には他人のことを批判する資格はありませんけども、フレッシャーズセミナーの面談をすると、一人暮らしで食生活が乱れている学生さんが散見されます。まず、気をつけなければいけない食に関するリスクは「栄養不足」「栄養過多」でしょう。
「コストパフォーマンスが良いので、冷凍うどんを多用しています」。確かに安価でお腹もふくれますが、それだけでは炭水化物過多、タンパク質や脂質に乏しく、ビタミンや繊維質も不足します。そしてなにより,塩分過多になります。うどんつゆの量を減らすだけではダメです。うどん麺そのものの中に大量の食塩が含まれています。そんな食生活を送っていると、命に関わります。実際、うどん県=香川県の2013年の糖尿病による死亡率は人口10万人あたり17・4人(全国ワースト2位)だったそうです。これではいけないと、野菜などの摂取を増やす改善を呼びかけるポスターをうどん屋に掲示したところ、2014年には11・9人(同21位)と大幅に改善されたそうです。健康は食生活のちょっとしたことで大きく改善されます。食費を削ってそのお金を趣味にまわすのは、やめましょう。
無理なダイエットも体を壊します。鉄分だけでなく、タンパク質が不足すると貧血になります。拒食症に至ると生命の危険もあります。私が学生の時にカレン・カーペンター(カーペンターズのボーカル「イエスタデイ・ワンス・モア」など)が摂食障害で亡くなったことは、ショックでした。
最近、流行の「糖質制限ダイエット」もしっかりとした医療機関による監視のもと行わないと,危険です。糖分は脳の唯一の栄養素であり、それをむやみに減らすと、思わぬ障害を産む恐れがあります。我流で気軽に行わないように。極端に走らないように。
まあ、私にダイエットを語る資格はないのですが…。
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