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「安全工学」の講義 第6回危険要因分析(1) 魚の骨図の書き方 (片桐教授)

| 投稿者: tut_staff

2年生の選択必修の講義「安全工学」の担当の片桐です。

このブログのシリーズでは、安全工学という講義の中でお話しした内容について、片桐の個人的な意見を述べていきます。

 危険要因分析の解析に、「魚の骨図」がよく用いられます。これはマインドマップの一種で、危険要因を具体的に書き出し、それになぜを加えてより詳しくより具体的によりたくさん記述することで、問題の本質を探る作業です。この魚の骨図は具体的に解析していくことが求められます。そこで、この課題では「具体的な危険」として、講義中に眠くなることを「単位の危険」として取り上げ,その解析を行います。◯◯先生の「××学入門」「6月22日水曜日3限」という風に、具体的に眠くなった講義を解析の対象にします。

 まず、用紙の裏面に、「設備」「人間」「環境」という3つの枠を作ります。設備として,スクリーンやマイクなどの視聴覚機器,教科書やノートなどの教材を挙げます。次に人間は「私自身」「先生」「TA」などを書き込みます。環境は「教室」「午後一番の講義」「周りの人」などでしょうか。それぞれの要因のもつ「眠くする理由」を20個ほど挙げていき長良,「なぜ?」を最低5回は繰返します。

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魚の骨図の例

 例えば、人間の中の自分の場合、「なぜ眠くなったの?」に対して、「昨夜は夜更かしをしたから」という答えがかえってくるでしょう。次に、「なぜ夜更かしをしたのか?」と問いましょう。すると、「テレビゲームをしていたから」という答えが返ってくるかもしれません。それでおしまいにせずに「なぜテレビゲームをそんなに遅くまでやり続けたの?」問いが発せられます。それには「もう少しでクリヤできそうだった」とか「ボスキャラがしつこかった」とか、いろいろな答えがかえってきます。このようになぜを5回繰返すと、20×5=100項目の理由が出てきます。次に、その中に重複を探します。設備と人間から同じ理由が出てくることもあります。それはつなげましょう。

 そのようにして複雑に絡み合った要因のうち、たくさん野田の要因とつながるものがあれば、それはきっと「重要な要因」です。このような解析作業を行うと、何が問題であったかが浮き彫りにされます。

 最後に、この解析から明らかにできた要因とその対策を記載すれば,魚の骨図は完成です。客観的な自問自答によるシステマティックな解析はあなたが講義で眠くなる理由を明らかにします。

 この講義を行うと200通以上のレポートが集まります。ところがレポートに記載されている「眠くなる講義」は各学科5つぐらいに7割が集中します。このビッグデーターは授業改善(FD)にも使えそうです。さて,どのように使いましょうか…。オソロシヤ。

片桐 利真

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