私の土地、私の空気はどれだけあるのか?(江頭教授)
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地球の半径は6,378km、という話を先のブログ記事に書きました。
今回は、この数値と世界人口70億人、という数字から、地球人一人あたりに土地(というか、地球表面)面積を求めてみましょう。
球の表面積は4πr2ですから、地球の表面積は5.11×108km2です。この数字だけだと「大きいですな~」で終わり。全く実感が湧かないので地球の人口で割り算してみましょう。約70億人、つまり70×108人ですから一人あたり0.073km2、あるいは7万3千平方メートルとなります。やっぱり地球は大きい。これは270m×270mに一人ということです。こんなに人がまばらだと、ちょっと寂しくなってしまいそうです。
もっとも、これは地球の全体の表面積ですから、海も含んでいます。陸地だけに限ると7万3千平方メートルの約3割になりますから2万2千平方メートル、約150m×150mに一人です。
誰にも150m×150mの家に住む権利がある!というと雄大な気分になりますが、ちょっと待ってください。この150m×150mの土地は住むところだけに使えるわけではありません。食べ物も着るものもすべてこの面積でまかなう必要がある、そう考えると少々手狭にも思えてきます。
さて、今度は大気の取り分を考えてみましょう。
「大気の厚さはどのくらいか」 という記事で「1m2の土地の上空には10トンつまり104 kgの空気がある」と述べました。この数字と地球の表面積5.11×108km2から単位に注意して5×1018kg、が求められます。あえて日本語にすると5千兆トンの空気が地球にはある、という事です。
さて、これも一人あたりにしてみましょう。地表面は一人あたり7万3千平方メートルあり、その上空には1m2あたり10トンの空気があるので、結局一人あたり73万トンの空気があることになります。
やっぱり地球は広大だ、とお思いでしょうか?でもこう考えてみるとどうでしょう。日本人が1年間に排出するCO2は約10トンですから、一人あたりの空気で薄めたとして1.36×10-5つまり13.6ppmに相当します。世界中に人間が日本人と同じような生活をしたら1年で13.6ppmで二酸化炭素が増える可能性がある(もちろん排出された二酸化炭素がすべて大気に残ることはありませんが)、そう考えるとこの大気の量もそれほど多くはないのかも知れませんね。
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