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「安全工学」の講義 第12回 機械の安全(2) 安全確保の3原則と映画「新幹線大爆破」(片桐教授)

| 投稿者: tut_staff

2年生の選択必修の講義「安全工学」の担当の片桐です。

このブログのシリーズでは、安全工学という講義の中でお話しした内容について、片桐の個人的な意見を述べていきます。

 機械の安全では安全確保の3原則が知られています。それは:

  • 本質的安全の原則:危険源がなければ安全である
  • 停止の原則:機械は止まっていれば安全である
  • 隔離の原則:人間がそばに寄らなければ安全である

もっともなはなしです。

 しかし、機械は人間では力足らずな所を補うものですから、当然のこととして危険源になり得ます。そこで、重要なのが2番目の停止の原則です。動かない機械は危険源ではなくなるということですね。

 これを逆手に取ったのが、1975年の東映映画「新幹線大爆破」です。犯人役の高倉健をなぜか悪役に思えなかったのをよく憶えています。

Fig_3

 この映画では、新幹線に時速80 km/hを下回ると爆発するという爆弾が仕掛けられた、という状況で、新幹線を止めずに博多到着までの限られた時間の中で、爆弾を処理しようとする話しです。当時の「国鉄」の職員が,なんとかして新幹線を止めないようにダイヤを工夫し(ここでは他の新幹線を全て止めるという停止の原則が適用されています)、警察が仕掛けられた爆弾を探し、運転手や車掌はパニックとなった車内の人たちをなだめる(新幹線には非常コックがあり、もし乗客がそれを作動させると列車は停止し爆弾は破裂する)、そんな人間模様が描かれていました。

 関門海峡よりも先で止めると、被害が大きいという政治的な判断(隔離の原則)により、さらに状況は緊迫し、警察と犯人のぎりぎりの交渉が繰り広げられ…。画像的には古い(40年前の映画です)のですが、優れた脚本の日本的な映画です。ぜひレンタルして見てください。

 地震や大雨や事故時の安全確認のため、よく止まる鉄道ですが、安全確保のための原則に従った「やむを得ない対応」として、大きな心で勘弁してやって下さい。

 今日は鉄道ネタだけに脱線してしまいました。こちらもご勘弁を。

片桐 利真

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