「安全工学」の講義 第11回 電気の安全(1) 感電の経験(片桐教授)
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2年生の選択必修の講義「安全工学」の担当の片桐です。
このブログのシリーズでは、安全工学という講義の中でお話しした内容について、片桐の個人的な意見を述べていきます。
以下は片桐のひとりごと
「ほんとうは工学部電気電子へ進みたかった。」
「がんばって勉強して、小学校5年生で電話級アマチュア無線技師の免許を取得した。ドヤッ!」
「でも小中高と同じクラスに電気の「できる」奴がいた。(´・ω・`)」
「奴には勝てない。(´・ω・`)」
「きっと世間にはあんな奴がごろごろしてるんだろうなあ。 (´△`)」
…気がついたら今の私。 ( ̄□ ̄;)!!
そして、そのときの「できる」奴=「天野先生」です(ブログ2016.04.14参照)。
片桐は上記のように小学校5年生の時に電話級アマチュア無線技師の資格を取りました。電気小僧でした。中学の頃は、「初歩のラジオ」という雑誌などを見て、真空管ラジオなどを自作していました。
真空管ラジオは100Vの電源に繋いで動作させます。そのラジオは箱の中に閉じ込めた形ではなく、むき出しの端子が露出したような形のものでした。暗い部屋で電源を入れると、トランスが「ぶーん」とうなり、真空管のヒーターがオレンジ色に輝きはじめ、やがてラジオ番組をスピーカーから流します。そんな雰囲気が大好きでした。
ある日、ラジオがうまく動きませんでした。見るとハンダ付けしたはずのコードが一本はずれていました。何気なく手に取って、くっついているべきトランスの端子に接触させた時に、…感電しました。
手指の筋肉がこわばりつかんだコードを離せませんでした。本当に「死ぬかと思った」経験でした。
感電は、人体に電流が流れてショックを受ける現象です。感電事故は実験者の不注意による場合と電気設備の不備による場合があります。洗濯機などのアースライン(緑色のコード)は指示に従いしっかり接続しましょう。
感電の人体への影響は被災者の体質、年齢、性別、状態によって異なります。以下は一般的に言われる電圧に関するものです。
10V :全身水中では電位傾度10V/mが限界
12V :自動車(自家用車)バッテリー
20V :濡れた手で安全な限界
24V :動車(トラック等大型車)バッテリー
30V :乾いた手で安全な限界
48V :次世代電気自動車バッテリー
50V :生命に危険のない限界
100~200V :危険度が急に増大
〜400V:ハイブリッド車駆動電源
商用電源100Vは、「危険度が急に増大」の領域に入っているため、その誤用は大変危険です。また、人によっては42Vを「死にボルト」と呼ぶそうです。
…こうして見ると、あのときは本当に死にかけたようです。
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