「安全工学」の講義 第11回 電気の安全(4) コードの色(片桐教授)
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2年生の選択必修の講義「安全工学」の担当の片桐です。
このブログのシリーズでは、安全工学という講義の中でお話しした内容について、片桐の個人的な意見を述べていきます。
以前、研究室の引っ越しの直後、ドラフトの電源を使用してマグネティックスターラーを使用すると、「壊れる」事故が多発しました。壊れるのはいつも整流回路のダイオードでした。こいつが融け落ちて断線していました。
スターラーそのものは,電気パーツ屋でダイオードを買ってきて、つけ直せば修理できるのですが、あまりに頻繁なので何か原因があると思い、テスターでドラフト電源の電圧を計りました。電源ライン間の電圧は規格通り110 Vでした。しかし、驚いたことに、アースラインと電源の片方のラインの間の電圧が200 Vを示しました。
この研究室の電源は配電盤までは220 V三相、そこから110 V単相にしていました。正しく接続されていれば、アースラインと電源間は110 Vになるはずです。ドラフトの配電盤のところで、接続間違いが見つかりました。
これはその修理を行った業者さん言い訳なので、本当かどうか確信はもてませんが、ドラフトが外国製で国内の電気の規格とコードの色が異なっていた、そうです。よく漏電や感電しなかったものです。コワイコワイ。
配電関係はプロでもミスをします。まして、何の知識もない者が不用意に結線すると大きな事故の元にもなりかねません。もちは餅屋と申します。少なくとも交流電気は電気屋に任せるべきでしょう。
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