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「安全工学」の講義 第14回 環境への配慮(1) 一般廃棄物と産業廃棄物(片桐教授)

| 投稿者: tut_staff

2年生の選択必修の講義「安全工学」の担当の片桐です。

このブログのシリーズでは、安全工学という講義の中でお話しした内容について、片桐の個人的な意見を述べていきます。

 環境問題はサステイナブル工学と密接に関わる話題です。廃棄物=ゴミを減らすことは、資源の有効利用に直結します。しかし、ゴミを減らすためにはそのゴミを再生するためのエネルギーを必要とします。サステイナブル工学を目指すならば、ゴミがどのように処理され、あるいは再資源化されているのかを、最低限の知識として知っておかなければなりません。

 法律(廃棄物処理法)により廃棄物(ゴミ)は一般廃棄物と産業廃棄物に二分されます。一般廃棄物は「産業廃棄物以外の廃棄物」という定義だそうです。では産業廃棄物はというと、事業活動により排出されるゴミのうち、燃え殻・汚泥・廃油・廃酸・廃アルカリ・廃プラスチック類・金属くず・ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くずなど、および特定の事業者が出す特定のゴミ(紙くず・木くず・繊維くず・動植物性残さなど)です。わかりにくいですね。大学のゴミ箱から出る紙ゴミは事業系一般廃棄物になります。一方、プラスチックゴミなどは産業廃棄物になります。

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 ゴミの排出元が家庭か、事業所かで分類が異なります。家庭ゴミは全て一般廃棄物になります。しかし、まったく同じものでも事業所が排出すると産業廃棄物になる場合があります。例えば、ガラスコップやプラスチック容器は、家庭ゴミなら一般廃棄物ですが、事業所から出れば産業廃棄物になります。そして、産業廃棄物は、一般ゴミと厳密に分けて、処理業者さんと委託契約をむすび、マニフェストという産業管理物管理表を作成しなければならないため、その廃棄に手間とコストがかかります。ここで、産業廃棄物を一般廃棄物として処理に出すのも、一般廃棄物を産業廃棄物として処理に出すのも、廃棄物処理法違反の「不法投棄」になります。

 一般廃棄物は市町村により(その責任で)処分されます。一方、産業廃棄物はその排出事業所の責任で処理しなければなりません。サービスエリアやコンビニで「家庭用ゴミを持ち込まないでください」という張り紙を見かけます。そのような事業所にしてみれば、できるだけゴミを持ち帰ってもらい、家で捨ててほしいのは、まあ当然と言えば当然なのでしょう。

片桐 利真

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