« ビール瓶と試薬瓶(江頭教授) | トップページ | 「豊洲、ベンゼンは排水基準の7.9倍」(江頭教授) »

「安全工学」の講義 第15回 災害から身を守る(2) 危惧される大規模災害2 水害に備える(片桐教授)

| 投稿者: tut_staff

2年生の選択必修の講義「安全工学」の担当の片桐です。

このブログのシリーズでは、安全工学という講義の中でお話しした内容について、片桐の個人的な意見を述べていきます。

 自分の住んでいる場所のハザードマップをみたことがありますか?。

 都市部の多くの場所について、地方自治体によりハザードマップが用意されています。台風などの大雨災害のとき、どこが危険か、その交通路が遮断される怖れがあるか、事前にチェックしておきましょう。

 八王子市のハザードマップ(http://www.city.hachioji.tokyo.jp/moshimo/bosai/018410.html)によると、東京工科大学は峠のてっぺんの方にあるので、キャンパス内の水害の被害予想はほとんどありません(http://www.city.hachioji.tokyo.jp/emergency/bousai/m12873/001/p005647_d/fil/hhzmap-south-southeast.pdf)。国道16号線沿いの駐輪場のあたりから正門脇の池のあたりで1 mくらいの浸水の可能性があるようです。大雨の時は近寄らないようにしましょう。しかし、キャンパス外では低地での浸水が懸念されています。みなみ野駅の周りも、兵衛川のあたりは最大50 cmの浸水が予想されています。みなみ野駅の東口の方はあまり安全とは言えないようです。

Fig_2

 避難可能水位は意外に低いものです。水位が30〜50 cmを越えたら、移動をあきらめて、その場で安全な建物へ避難しましょう。津波の時の避難可能水位が参考になります。床下浸水と床上浸水の狭間は約40 cmになります。つまり、床上浸水の発生している地域での徒歩での移動は命の危険を伴うと判断されます。

 大雨の時には外出を避けるのは当然ですが、やむを得ず外出する際には、服装に配慮しましょう。風でバランスを崩しやすいので、大雨の時は傘を避けましょう。カッパを着用しましょう。また、ゴム長靴は数cmの水には有効ですが、10 cmを越えると浮力と水圧でバランスを崩しやすくなります。

 命を守るために、一度はハザードマップを確認してください。

片桐 利真

« ビール瓶と試薬瓶(江頭教授) | トップページ | 「豊洲、ベンゼンは排水基準の7.9倍」(江頭教授) »

授業・学生生活」カテゴリの記事