危険物取扱者の資格を取ろう-10 法律-7 申請・届出と許可 (片桐教授)
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このシリーズはこの夏の受験により危険物取扱者の資格を目指す学生さんを対象にしたレクチャーをします。
危険物を扱う設備の設置や変更には各種の申請手続き、あるいは届け出が必要です。
申請手続きは
(1) 設置許可 製造所や貯蔵所の設置許可申請が必要です。市町村長等に申請します
(2) 変更許可 場所や位置、構造や設備の変更には変更許可申請が必要です。これも市町村長等に申請します。
(3) 仮貯蔵・仮取扱い承認申請 これは前のブログ(危険物取扱者の資格を取ろう-8 法律-5 指定数量-3 (192))で述べました。これは消防長または消防署長に申請します。
(4) 仮使用承認申請 工事などで一部変更時にそれ以外の部分を使う時の申請です。市町村長等に申請します。
(5) 完成検査前検査申請 設備の設置でややこしい手続きは、次回、お話しします。これも市町村長等に申請します。
(6) 完成検査申請 これも設備の設置関係です。これも市町村長等に申請します。
(7) 保安検査申請 定期検査申請と何か不都合による不定期検査申請があります。定期検査は屋外タンクの場合は8年に1回、移送取扱所では1年に1回行います。これも市町村長等に申請します。
(8) 予防規定作成・変更認可申請 予防規定はその現場のTPOに応じた所内ルールです。詳細はこの後のブログでお話しします。これも市町村長等に申請します。
これらの申請についてはそれぞれのイベントごとにまとめておきましょう。例えば製造所等の設置や変更には(1)(2)(4)(5)(6)が関わります。保安検査には(7)が、予防規定には(8)がかかわります。
届出手続きの届出先は全て市町村長等です。
(1) 製造所の譲渡・引き渡し
(2) 取扱う品名・数量・倍数の変更
(3) 製造所の用途廃止
(4) 危険物保安統括者の選任。解任 保安統括者については今後お話しします。
(5) 危険物保安監督者の選任。解任 保安監督者については今後お話しします。
見てわかるように、これらの事項は危険物の法律・規則を別の側面から多面的に理解する際に重要です。特に申請先、届出先のほとんどが市町村長等であることに着目してください(仮貯蔵・仮取扱いのみ消防長または消防署長です)。この「仮貯蔵・仮取扱」を「仮使用」と混同しないように
実際にはその市町村長の手足になる市役所や県庁の「安全課」や「防災課」や「危険物課」になります。東京の場合は東京消防庁「危険物課」です(http://www.tfd.metro.tokyo.jp/drs/ss_mokuteki6.html)。
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