サステイナブル工学研究会を開催しました(江頭教授)
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「サステイナブル工学」は本学工学部の大きな特徴のひとつです。「サステイナブル」+「工学」。サステイナブルとは持続可能な、という意味ですから、持続可能な工学、という事になります。もちろん、持続可能なのは工学そのものではなくて、持続可能な社会を造るための工学、という意味です。 もっとかみ砕いて言えば「私たちが充分なモノを手に入れ、エネルギーを使って便利な生活を続けてもエネルギー不足や環境問題が起こらない世界をつくるための工学」という事でしょうか。
さて、「サステイナブル」という考えは広く知られていますが、これと工学を合わせた「サステイナブル工学」はまだ新しい考え方です。その具体的な内容がどんなものになるのか、わたしたち工学部の教員も各自で試行錯誤すると同時に互いに議論をしながら研究を進めています。
そんな「サステイナブル工学」研究のひとつの取り組みとして、工学部では「サステイナブル工学研究会」を実施しています。基本的には本学部教員が参加するクローズドな会ですが、外部の先生に講師をお願いした場合など、学生が参加するケースもあります。
写真は先日開催した「サステイナブル工学研究会」の風景。この回は本学機械工学科の芝池教授の「LCA」の現状についての講演を中心とした構成でした。
「LCA」はサステイナブル工学のキーワードのひとつです。「Lfie Cycle Assessment」の略で「製品が作られてから廃棄されるまで(ここがライフサイクルですね)、全体の環境負荷の評価」の手法です。
芝池教授は企業の現場でも、アカデミックな立場でも、LCAに関して実践的な仕事を続けてこられたのですが、今回の講演内容は少しベーシックな内容でした。これには本学工学部の学生に教えている授業内容の確認、という意味合いもあるですが、LCAの分野の進展について教員の間の認識を合わせる、という意味もあったと思います。
LCAの分野、概念としては昔からあるもので、私の年代でも学生の頃から聞き知ったものです。しかし、実際の分析を行うためのデータベースの整備は長い年月をかけて進んでいるため、LCAにいつ触れたか、によって異なるイメージを持つことになります。これは昔は充分なデータが無かったがその後整備された、ということやデータベースの使い勝手の向上、あるいは産業構造の進展によって具体的な数値が変わっていくこと、などが原因でしょう。
今回の「サステイナブル工学研究会」は教員のみ参加の会でしたが、また機会をみて学生の皆さんも参加できる会を持ちたいと考えています。
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