危険物取扱者の資格を取ろう-14 法律-11 定期点検・保安検査 (片桐教授)
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このシリーズはこの夏の受験により危険物取扱者の資格を目指す学生さんを対象にしたレクチャーをします。
安全維持のために定期点検が義務づけられています。そしてその記録の作成保管が義務づけられています。しかし、この記録の報告義務や届出は原則不要です。消防署の立ち入り検査に提出できるように準備しましょう。
定期点検は以下の製造所等で行います。
製造所
1.製造所 倍数10以上、または地下タンクを有する
貯蔵所
2.屋内貯蔵所 倍数150以上
3.屋外タンク貯蔵所 倍数200以上
5.地下タンク貯蔵所 すべて
7. 移動タンク貯蔵所 すべて
8. 屋外貯蔵所 倍数100以上
取扱所
9. 給油取扱所 地下タンクを有するもの
11.移送取扱所 すべて
12.一般取扱所 倍数10以上、または地下タンクを有する
さて、これを「危険物取扱者の資格を取ろう-9 法律-6」で作成した表に書き加えましょう。ただし、「4.屋内タンク貯蔵所」や「6.簡易タンク貯蔵所」は定期点検不要ではありません。漏れの点検頻度はそのタンクの構造によります。
点検記録には「製造所等の名称」「点検方法と結果」「年月日」「点検者(危険物取扱者、保安員、立会い危険物取扱者)氏名」を記録します。
地下貯蔵タンク
1年以内に1回以上 記録を3年間保存
完成検査から15年以内
3年以内に1回以上 記録を3年間保存
二重殻強化プラスチック(外側)
3年以内に1回以上 記録を3年間保存
二重殻強化プラスチック(内側)
漏れ点検必要なし
微小漏れで処置を講じたもの
漏れ点検必要なし
地下埋没配管
1年以内に1回以上 記録を3年間保存
移動貯蔵タンク
5年以内に1回以上 記録を10年間保存
屋外貯蔵タンクの内部点検(1,000kL以上10,000kL以下)
13~15年周期 点検期間の2倍
保安検査は市町村長等に申請して行われるものです。上記の自主的な(しかし義務化されている)点検とは異なります。対象となる施設は「3.屋外タンク貯蔵所」と「11.移送取扱所」です。
定期保安検査
屋外タンク貯蔵所(容量10,000kL以上) 8年に1回
移送取扱所(配管長が15km超、7km超で圧力が0.95Mpa以上) 1年1回
臨時保安検査
屋外タンク貯蔵所(容量10,000kL以上) 1/100以上の不等沈下時
このような点検や検査で安全は守られます。これらの項目も表に書き加えておきましょう。
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