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危険物取扱者の資格を取ろう-23 法律-20 地下タンク貯蔵所の基準(片桐教授)

| 投稿者: tut_staff

 このシリーズはこの夏の受験により危険物取扱者の資格を目指す学生さんを対象にしたレクチャーをします。

 今回は地下タンク貯蔵所です。大きなガソリンスタンドでタンクローリーがガソリンを地面のマンホールを開けて、そこに注ぎ込んでいる様子を目にしますが、その注ぎ込み先です。地下のタンク室の中にあるので、実際にタンク自身を目にすることはありません。

 地下タンク貯蔵所は保安距離を必要としません。また、保安空地も必要ありません。スペースをセーブできます。

 地下タンク貯蔵庫の構造は:

(1) 地盤面下にタンク室を設けます

(2) 地下貯蔵タンクとタンク室の壁の間は0.1m以上離します。タンクの周囲には乾燥砂をつめます。

(3) 地下貯蔵タンクの頂部は地盤面から0.6m以上あること。

(4) 地下貯蔵タンクを2つ以上隣接して設置する時は1m以上空けること。

(5) 見やすいところに「標識」「掲示板」を設ける。

 屋内タンク貯蔵所の設備は:

(1) 圧力タンクには安全装置をつけること。

(2) 圧力タンク以外は無弁通気管、大気弁付通気管を設ける。通気管はタンクの頂部につける。通気管の破損点検できるようにする。弁は10kPa以下の圧力で開放するようにする。

(3) 液体危険物のタンクは量を自動的に表示する装置を設置

(4) 注入口は屋外に設置、その他屋外タンク貯蔵所に同じ(危険物取扱者の資格を取ろう-21 法律-18 屋外タンク貯蔵所の構造と設備)。

(5) ポンプ設備は製造所や屋外タンク貯蔵所と同じ(ブログ:危険物取扱者の資格を取ろう-18 法律-15 製造所の構造と設備)。ポンプ設備は、タンク外なら屋外タンク貯蔵所(危険物取扱者の資格を取ろう-21 法律-18 屋外タンク貯蔵所の構造と設備)と同じ。タンク内なら別の法令(総務省令)による。

(6) 配管は製造所や屋外タンク貯蔵所と同じ(ブログ:危険物取扱者の資格を取ろう-18 法律-15 製造所の構造と設備)。

(7) 電気は「製造所」と同じ(ブログ:危険物取扱者の資格を取ろう-18 法律-15

(8) 液体の漏れを検知するための漏洩検査管などを4カ所以上設置

(9*) 第五種消火設備を2個以上設置

です。

Fig_2

ここで特に憶えるのは

(1) 地下タンク室の構造 特に、乾燥砂を充填する、深さ0.6 m、タンク室壁までの距離0.1 m。

(2) 漏洩検査管を4つ以上

です。それにくわえて

(3) 定期点検の頻度と記録保存期間(危険物取扱者の資格を取ろう-14 法律-11 定期点検・保安検査

です。

片桐 利真

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