3年生の授業「地域連携課題」の発表会に参加しました(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
「地域連携課題」という授業名を聞いて、なるほど、と思った人はそうはいないと思います。この授業、本学科の3年生前期の授業、つまりクォーター制(前期を1期、2期の2つに分ける制度)で実施されるコーオプ実習の際、大学に残っている学生に向けて行われている授業です。シラバスをみると授業の内容は、「学生が地域の関係者と連携しながら地域・社会的な課題等に取り組む」ものです。
本学部は八王子キャンパスにありますから、この場合の「地域」は具体的には八王子市のことです。八王子市の「担当者等を講師に招いて地域が抱える各種の課題を学んだ後」に、「学生が自ら主体的に地域から課題を選定」し、その解決方法を提案する、それが地域連携課題の授業内容です。この授業はグループワークを基本とし、いろいろな施設や企業を訪れて課題の解決方法を調査・分析、結果を比較検討することで効果的で具体的な提案を目指します。
さて、私はこの「地域連携課題」の担当ではないのですが、先日(7月24日)に開かれた成果発表会に参加してきました。
成果発表会の会場はディスカッションにも利用できるよう設計された講義実験棟の教室。各班が机をひとつに集めて発表会の開始を今か今かと待ちわびています。
さて、今回は6グループの発表がありました。それぞれのグループが独自のテーマ設定で地域の課題を扱っていましたが、そのなかで多かったのは八王子市の住民を増やそう、あるいは訪問者・旅行者を増やそうという提案でした。各班、いろいろ工夫を凝らした提案をし、提案内容を説得力のあるものにするため、企業や公共機関に取材した内容を踏まえた発表をしてくれていたと思います。
まず、彼らの努力を前提として、その上での私の意見なのですが、やはり実現可能性の低い案が多かったように思います。私が学生だった頃にも「ああすれば良いのに」「こうするべきだ」と思ったことがありました。大学の教員になって、若手としていろいろアイデアを述べても「そうはいっても」と言われて歯がゆい思いをしたことも多くありました。でも、今50代になって若い人たちのアイデアをみて、やっぱり同じように「そうはいっても」と言いたくなってしまうんですね。
これは私の頭が硬くなって新しいことが受け入れられない、ということではなくて(そういう側面もあるかと思いますが)、それぞれの提案に対して、問題点やトラブルの種がどんどん想像できてしまうのです。若い学生諸君の意欲は解るのですが、やはり視野が狭いのではないか、これは人生経験の差なので仕方のない部分があると思うのです。
以前、私に「そうはいっても」と言っていた先輩方も実は同じ気持ちだったのかな、と、そんな事を思った「地域連携課題」の発表会でした。
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