企業訪問とIT(江頭教授)
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今の時期、本学のコーオプ教育の一環として応用化学科の3年生が企業での実習に従事しています。我々、応用化学科の教員も彼らの実習先に顔をだして実習の状況の確認や企業と大学との情報交換に努めています。教員一人に8から9人の3年生がいますから、前期の間にその数の企業を訪ね歩くこととなります。(実際には一企業に2名が実習に行くケースもありますから、もう少し少ないですね。)
さて、企業訪問についての話は別の機会に譲るとしましょう。今回のお題は行ったことのない場所を訪ねるのが如何に簡単便利になったか、という話です。若い人向けなら、昔は行ったことのない場所を訪ねるのが如何にやっかいだったか、という話と言うべきでしょうか。
「○○という会社に行ってきて」
昔は、この○○という会社の住所を調べることから困難が。Webのない時代、「ググること」もできません。会社のパンフレットやダイレクトメール、広告など何か手がかりになるものが必要です。住所が見つかれば御の字。電話番号でもあれば直接コンタクトすることも可能です。
そんなこんなで住所を入手したら今度は地図帳の出番です。住所を手がかりに場所を特定、最寄りの駅を調べてナビアプリ…、はありませんから地図帳の付属の路線図が頼りです。目的の駅を探して、経路を探しますが、東京の鉄道網は正に迷路。時間表を調べるのもたいそうな手間なので、時間の見積もりも何となくの直感に頼るしかありません。
うーん、こんなので良くたどり着けたなぁ、とため息が出そうです。
研究室にパソコンが導入されるようになって、まず現れたのが鉄道の経路検索用アプリケーション(アプリじゃないよ!)。意外かも知れませんがインターネットが広まる前からよく使われていました。「駅すぱあと」というソフトが有名でしたが、これは当時の最先端のAI技術であったエキスパートシステムをもじったネーミングですね。(別に「駅すぱあと」は「エキスパートシステム」ではないと思いますが。)
インターネットが普及し始めるとHTMLプロトコルを利用した情報発信用のサーバー、っていうかWebサイトをいろいろな会社が提供し始めました。最初は「企業名をローマ字にして頭にhttp://www.しっぽに.co.jpを付ける」など当てずっぽうで企業の公式サイトを探したりしたものですが、いつからか検索サイトが登場。思えばこれがgoogleの始まりでしょうか。企業の住所を探すのもぐっと楽になりました。
各自が携帯電話、というか携帯端末を持つようになり、それにGPS機能が付加されるとより利便性は向上します。最寄りの駅から目的の場所までスマホ画面の地図に自分の位置と目的地が表示されるという便利設計。私は方向音痴のきらいがあるので、これぞ正に天の救いです。
今では目的の場所の名前が分かればWEB検索で住所を知り、地図アプリのナビ機能を使ってスマホの指示通りにするだけで目的地に着いてしまいます。なんと便利な!昔を知っているおじさんの、若い人が感じることができない感動なのでした。
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