追試のこと(江頭教授)
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東京工科大学八王子キャンパスは今、期末試験の真っ最中です。いつもとちょっと違う時間割、いつもと違う(かも知れない)教室で学生諸君は各自今学期の授業で身についた実力を試しています。でも、そんな時、家族に不幸があったり、自分が病気になったり、それ以外にも電車やバスが遅延する可能性はいつでもゼロではありません。そんな「やむを得ない」理由で試験に遅刻、あるいは欠席したときはどうなるのでしょうか?
試験は試験! いえいえ、お上にもお慈悲はありますよ、というのが「追試験」略して「追試」の制度です。
「追試」のポイントは「やむを得ない」理由かどうか、という点です。それが確認できなければ事実上試験を2回受けられることになってしまいますからね。この確認作業、第一段階は学務課が行います。追試験を希望する学生はまず、試験当日を含めて四日以内に学務課に申請をする必要があります。理由は「病気・けが等」「忌引」「交通事故・災害被災等」「公共交通機関の遅延」などが挙げられていますが、少し変わったところで「放送大学や他大学の試験日程と重複」というものもあります。最後の項目は単位互換協定に基づいた受講の際、本学の試験日程と重なった場合を考慮したものですね。
学務課への申請にはそれぞれの理由を証明する書類(例えば「公共交通機関の遅延」の場合は遅延証明書などです)が必要です。これが認められると「追加試験願」という書類が発行され、これを担当教員のところに持って行き、許可を受けてさあ追試、ということになります。
まあ、結構面倒なので何事もないのが一番なのですが、「やむを得ない」が起こるのは本当にやむを得ないのでどうすることもできませんね。
さて、今までのは学生さんからみた追試です。これを教員の立場から見ると、どう見えるのでしょうか。
私たち教員は1人残らず、学生の皆さんが健康で事故に遭わず、皆さんの身近な人たちが元気に生活できることをいつも心から願っていますが、学期末試験当日には、ほんの少し、その気持ちが強くなっているかも知れません。
そうです、教員からみると「追試」はとても面倒なのです。追試を受ける生徒は当然ですがごく限られた人数ですが、問題を作る手間に変わりはありません。もし、だれも追試を受ける必要がなければ問題を作る手間はかかりませんが、一人でも不幸な学生さんがいると私たち教員も不幸になってしまうのです。
夏学期終わりの期末試験では「追試験」は比較的珍しいのですが、冬学期は豪雪やインフルエンザなどの強敵が待ち構えています。あぁ、冬の寒い日々、私たち教員は学生諸君の幸運を祈るのみなのです。
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