今日は「サステイナブル工学実習」最後の授業(江頭教授)
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本日(8月1日)は「サステイナブル工学演習」の授業の最終日です。
あれ、先週が授業最終週だったのでは、とか、今週から試験週間では、などといわれるところなのですが、実はこの「サステイナブル工学演習」、ほかの授業と違ってクォーター制なのです。
以前も紹介したのですが、本学の応用化学科も普通は授業は夏学期と冬学期の2学期制(セメスター制とも言います)ですが、3年生夏学期だけはこのクォーター制が適用されます。授業15週間+試験1週の夏学期をそれぞれ8週の1期、2期に分割します。
応用化学科の3年生は、1期あるいは2期のどちらか8週間を使って学外の企業でコーオプ実習を行います。つまり学外に出て8週間の就労体験をするのです。これが3年生夏学期だけはこのクォーター制となる理由です。(私は3年生は「ハーフ・アンド・ダブルクォーター制」と呼ぶべきだと思うのですが…。)
では、コーオプ実習のない方の期、つまり1期にコーオプ実習に行った学生さんたちは2期、逆に2期にコーオプ実習に行っている学生さんたちにっとては1期はどうしているのか。休み、という訳ではありません。その期間に合わせてクォーター制の授業が開講されています。
表題の「サステイナブル工学実習」の授業もその一つなのです。試験期間を合わせた16週間を8週×2に分けたので2期の最終週は試験期間中の授業となるのです。
「試験と授業が重なるなんて大変!?」いえいえ、クォーター制の授業には試験がありません。それにコーオプ実習に行く関係上、他の(セメスター制の)授業を受講することはできませんから試験週間に授業をやってもバッティングすることはありません。
「サステイナブル工学実習」の教科書は未踏科学技術協会が発行する「演習で学ぶLCA]というワークブック。著者には本学工学部(機械工学科)の芝池先生も含まれています。
クォーター制でこなう「サステイナブル工学実習」ですが、セメスター制の授業と比べて期間が半分なので内容も半分、という訳ではありません。授業は週に二コマ。期間が半分になった代わりに進むスピードは2倍になるのです。
おっと、肝心の授業の内容について紹介していませんでしたね。「サステイナブル工学実習」について、シラバスでは以下のように説明しています。
サステイナブル工学とは、持続可能な社会(サステイナブル社会)の実現に貢献するために、研究や技術開発において、ライフサイクル思考に基づいてPlanet(地球環境との調和)、People(生活の質の向上)、Prosperity(経済の活性化)という3つの視点を同時に考慮し、それぞれを望ましい水準に保つとともに、将来に渡って維持・向上する方向でのアプローチを実践する工学である。
まずはサステイナブル工学の説明から。そして具体的内容は以下に。
本授業では、その実質的なアプローチの第一歩として、工業製品が地球環境に与える影響を分析・評価する手法の国際標準になっているライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment、以下LCA)の原則や実行方法について学修する。実習では、LCAに必要となる演算手法を習得するだけでなく、Excel等を用いたケーススタディの実施を通じて分析手順と評価結果の解釈について理解を深めることにより、サステイナブル工学を実践するために必要な分析・評価能力と問題解決力が身につく。
そうです、この「サステイナブル工学実習」の中心はサステイナブル工学に必須なLCAについての実習です。
非常にシンプルな例題をつかった実習ですがそれでも計算の量は膨大です。授業の前半は電卓を使っての計算ですが、やがて計算が手に負えなくります。授業後半はノートPCを利用してExcel等の表計算ソフトを使った計算が必要となります。授業開始の前には少々不安だったのですが学生諸君のExcelの利用スキルが思ったより高かったのが印象的でした。
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