ロスト イン キャノーラ(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
私(江頭)は現在、オーストラリア、西オーストラリア州のWickepinという土地に出張中です。西オーストラリア州では大規模な農業が行われていて日本にも大量の小麦を輸出している大穀倉地帯なのですが、ここでは降水と蒸発のアンバランスによる塩害が問題になっています。耐塩性の樹木を植林することでこのアンバランスを解消し塩害を防いで農業生産を維持しよう、そんな研究の一貫として農地の地下水位レベルを測定する作業を今回の出張で行っているのですが......。
この時期、オーストラリアでの季節は春先になるのですが、夏の暑さと水不足が厳しいこの地方では作付けは冬に行われるので、すでに実りの季節を迎えています。測定対象の農地には、昨年は小麦が植えられていたのですが、今年は輪作でキャノーラ(菜の花・アブラナの一種です。)が植えられていて、農場一帯が写真の様な風景に。
小麦畑の緑も印象的ですが、やはり黄色い花が一面に咲いている風景、実際に見ると圧倒されるものがあります。
と、風景に感銘を受けるのも良いのですが、私たちの目的は地下水位の測定です。実は畑の中に観測用の穴が開けてあり、直径6cmほどの白いパイプが刺してあります。測定はこの穴をつかって行っているのですが、さて、このキャノーラ畑(下の写真)のどこにパイプがあるのでしょうか?
昨年は麦が同じように茂っていたのですが、今回のキャノーラに比べると背が低く、パイプは見つかりやすかったのですが、キャノーラは腰までの高さがあります。うーん、よく見ると画面中央に白いものが少し見えています。ずっと近づいて目を凝らすと菜の花のなかに白いパイプが!
測定作業は困難を極めることになりますが、作物が元気に育っているのは良いことです。農場の土地を貸してもらっている以上、文句は言えない立場です。それにこのキャノーラ油、もしかしたら日本に輸入されるものかも知れません。
「日記 コラム つぶやき」カテゴリの記事
- 英文字略称(片桐教授)(2019.03.13)
- 地震と夏みかん(江頭教授)(2019.03.11)
- 追いコンのシーズンはご用心(片桐教授)(2019.03.07)
- Don't trust over 40℃!(江頭教授) (2019.03.06)
- 「加温」の意味は「温度を加える」?(西尾教授)(2019.03.04)