シリカゲルの吸湿作用(江頭教授)
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以前、こちらの記事でシリカゲルの乾燥剤について紹介しました。その際、化学の研究室でもシリカゲルを乾燥剤として使う、という述べましたが、私の研究室にも確かにシリカゲルが置いてあります。
ということで、今回はこのシリカゲルの吸湿性について調べてみることにしました。
まず、時計皿に適量にシリカゲルを取って加熱(恒温槽で100℃に設定しました)したあとでシリカゲルの重さをはかります。おっと、事前にシリカゲルをのせている時計皿の重量も計っておきました。
差し引きすると、写真の乾燥した青いシリカゲル、重さは 2.89g でした。
さて、これを大気中に開放しておくと湿気を吸って下の写真のように色が変化します。
これは乾燥して大気にさらしてから2日後の写真です。ではこのシリカゲル、水を含んだことでどの程度重さが増すのでしょうか?
測定した結果は 4.68g でした。2.89g 、約3gのシリカゲルの重さが1.5倍以上になりました。1g のシリカゲルが0.62gの水を吸収するのですからシリカゲルの吸水能力はやはり大したものですね。
さて、この実験の最中に気がついたのですが、実はシリカゲルの色が変化するタイミングと、水を吸ったシリカゲルの重量が増えて一定になるタイミングにはずれがあるのです。つまり、シリカゲルが水を吸収し始めると色が赤っぽい色に変わりますが、変わったらもう水を吸収しない、という訳ではないのです。色が変わった後でも水の吸収はつづく。このコバルトの変色は厳しめの判定を示すのです。
赤く変色したシリカゲルは必ずしもダメになってはいない、しかし、青いシリカゲルなら必ず大丈夫。こう考えると「乾燥剤」という利用に際してはふさわしい目印ですね。
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