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理系の英語勉強法-2 理系英語の発音(片桐教授)

| 投稿者: tut_staff

 英語の発音は難しい、と思うと難しいのですが、簡単にする方法があります。

 これは、中学生の時にインディアナ大学で日本語や文化を教えていた日本人のK助教授(同じアパートだった、後にハワイ大学教授)から教えてもらったコツです。この先生、実は言語音声学の大先生でしたが、当時中学生の私はそんなことはまったく知らず、「近所の日本人のおっちゃん」くらいの認識でした。このブログを書くために調べたら、Wikipediaにもお名前も見つけました。エライヒトダッタンダァ。

RとLの発音

 Are you ready? と Are you lady? を聞き分けることはおろか、発音し分けることは日本人の苦手とするところです。しかし、本当にひと工夫で発音し分けられます。

 それは、rの発音の時には発音しなくても良いから小さなゥをその発音の前につけることです。Are you ready? は「アー ユー ゥレディー?」と発音すれば、外人には確実に通じます。逆にLは発音を貯めないようにします。

Theの発音

 日本人は「ザ」とか「ジ」と発音しますが、ほとんど通じません。いっそ「ダ」とか「ディ」と発音する方が通じます。もともと英語は北ドイツ語から派生しています。ドイツ語の定冠詞は der とか die とか dasとか全てDの音です。実際、インデシアナ州では「ダ」「ディ」で十分通じました。

 下を上あごの歯の裏に当てて「ザ」と発音する、と教科書的には書かれていますが、そんなややこしいことしなくても「ダ」は簡単でしかも通じます。

Pic

thの発音の舌の位置(正式)

不定冠詞a の発音

 This is a pen. は実際には使われない英語ですが、日本ではドリフターズの荒井注さんにより一般化しました。「ジス イズ ア ペン。」と日本の中学では習うと思います。しかし、これよりも「ディス イズ エイ ペン。」の方があっちでは通じます。

 「なんでアではなくエイなんですか?」と聞いたことがあります。その答えは、「だって「ABCはエイ ビー シー」って発音するじゃないか。」でした。

 日本人英語はしばしば英綴りをイタリア語のヘボン式のローマ字読みで使うため、海外では通じません。

 化学の世界での英語発音と日本のIUPACの決めた発音の乖離の例、例えばXenon(元素:キセノンではなくズィーノン)やAlkane(アルカンではなくアルケィーン)の話を、以前にこのブログでもご紹介しました(2015.11.11)。このようなヘボン式ローマ字のジャパングリッシュに染まると、通じない英語の発音になります。

 有名な「ほったいもいじるな(What time is it now?)」は発音よりもアクセントや拍を重視した英語発音の例ですね。

片桐 利真

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