プログラミング今昔(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
先日の記事でプログラミングについて書いたのですが、いろいろ思い出してきたので、今回はプログラミングについて、今と昔を比較してみようという記事です。「昔は良かった、最近は……。」という言説に辟易しているそこのあなた!ご安心を。プログラムをつくるということについては昔より今の方が絶対に良くなっています。
「パソコンが早いということは七難隠すなあ。」これは本当に実感しています。我々50代の人間はパソコンの性能がぐんぐんと向上する時期を知っています。(いまも上がり続けてはいるのですが。)ですから、数年まえにできなかった計算ができるようになった、あんなに時間のかかった計算が一瞬だ、といううれしい驚きをなんども経験した世代なのです。
パソコンの性能が向上する、ということは同じ性能のパソコンなら安くなる、ということでもあります。パソコンの価格が下がるとソフトウェアの価格もそれにつられて下がる。昔は、プログラムを作る、というだけで十数万、いえ、数十万円のソフトウェアを購入する必要があったのですが、今では無償で使えるプログラミングの環境が数え切れないほどある、という状態になっています。
そして何よりインターネットの存在は大きい。
伝統の「Hello.c」のプログラム、何十年かぶりに作ってみました。
いろいろ忘れていましたが、統合開発環境の支援でなんとか実行可能なものに。
無償のプログラミング用ソフトウェアの配布の手段としてももちろん有用です。(むかしは無償のプログラミング用ソフトウェアをたくさん収録したCD-ROMなどがありました。これを秋葉原に買いに行ったりしたものです。)ですが、インターネットの存在がプログラミンに対して与えた最大の影響は、プログラムに関する膨大な情報を提供している、という点に尽きるのではないでしょうか。
昔は、高いお金をかけてプログラミングできる環境を整えて、やっとプログラムを作成、実行してみるものの、エラーの多発でコンパイルできない、従って実行もできない、ということがざらでした。(いや、これは今でもそうか。)エラーメッセージを頼りに原因を探そうとしても、なかなか情報が無い、というのが常態でした。ここで、「ああっ、やっぱりプログラミングは難しい、僕には無理だ。」とあきらめてしまう人も多かったと思います。
今は、エラーメッセージをgoogleの検索ボックスにコピペ。これで検索すれば運が良ければ解決法そのものが、そうでなくても何らかのヒントにはたどり着くことができます。
プログラミングの環境は無料のものが多数。情報も簡単にアクセスできる。こんな恵まれた状態なのですがから、いまプログラミングをするために必要なのはプログラミングの「目的」だけではないかと思います。自分のやっている事、やりたい事の中からプログラミングにふさわしいものをどのように切り出してくるか、これは今も昔も変わらない問題ですね。
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