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2018年1月

2018.01.31

オーストラリア レオノラ の重力(江頭教授)

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 私は「乾燥地への植林による二酸化炭素固定」というテーマで研究を行っています。要するに沙漠の緑化なのですが、オーストラリア内陸部のレオノラという町を対象地としています。(下の地図の赤線の部分。小さな町なのですが領域でみると大きいですね。)

 さて、このレオノラの町の主な産業は牧畜ともう一つ、地下資源の採掘があります。最近はニッケルの鉱石を掘り出しているそうです。それもあるのでしょう、現地調査にゆくと乾燥地のなかでキャンプをしている集団に出会うことがあります。聞けば彼らは鉱床を探索しているとか。どうやって?最近は重力を測定することで鉱石がある場所がわかるのでそうです。

 はて、鉱床があると重力が変化するのでしょうか。重力は非常に弱い力で地球ぐらい大きな質量の物体の重力はそれなりですが、鉱床の重力なんか測ることができるのでしょうか?

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2018.01.30

期末試験終了(江頭教授)

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 東京工科大学八王子キャンパスの後期期末試験は1月30日で終了します。

 実は「後期期末試験は1月29日で終了しました。」と書くつもりだったのですが、1日伸びて30日終了となったのです。そうです、先日の大雪の影響で一部の試験実施が一週間延びた結果、本日30日が終了日となりました。

 「えっ、1月からもう春休み!」

 そうです。中学や高校に比べると随分と早い春休みですね。もっとも、我々教員は入学試験を初めとして休み中にもいろいろ仕事があるのです。

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2018.01.29

「研究室配属に関する説明会」を開催します。(江頭教授)

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 「東京工科大学 工学部 応用化学科 も設立3年を経て今年の4月から一期生が4年生、研究室配属が始まったんですね。」

 いえいえ、実はこの説明会、対象は2年生なのです。そうです、2年生が研究室に配属されます。でも配属されるのは2年生の3月30日。その2日後には3年生になりますから、実質的には3年生の初めからの配属となります。

 「えっ?3年の初めって早くない?」その通りですね。実はこれ、本学工学部の特徴であるコーオプ教育との関係で決まりました。応用化学科の学制諸君は3年の前期にコーオプ実習として学外での研修を行うことになります。従って、3年前期、学生諸君は大学から離れて学外に出る時間が長くなります。早期の配属を行うとしたら3年前期には無理。夏休みを過ぎれば3年後期になってしまいます。ということで、少々早いですが2年後期末のこの時期に説明会となったのです。

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2018.01.26

公平な資源の配分とは?(江頭教授)

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 資源小国の日本は海外から資源を輸入して加工、付加価値を高めて海外に輸出することでさらに資源を輸入するための外貨を得ることができる。

 これが加工貿易と呼ばれるものです。この考え方、おそらく小学生の頃に習ったと記憶しているのですが、今の小学生もこんな風に習うのでしょうか。

 さて、このように習った子供時代。ずいぶん不公平なことだ、と感じた記憶があります。「同じ地球に生まれた人間でありながら、資源に恵まれた国の人々はその恩恵を享受できるのに、資源小国の日本に生まれたひとは、その資源を使うために資源大国に人たちにお金を払う必要がある。べつに生まれたくて資源小国に生まれたわけでもないし、先祖が資源を使い尽くしたわけでもないのに、なんでこんな差別的なことがまかり通るのか。いっそのこと、資源に関しては必要に応じて無償で提供する制度を作るべきだ。」などなど。

 もちろん、これは子供時代の自分の浅はかな考えなのですが、ふと思ったのはこの考え方を理論的に否定するのは結構難しいのではないか、ということです。

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2018.01.25

エコロジカル フットプリントのはなし(江頭教授)

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 「フットプリント」とは足跡のことですが、「エコロジカルフットプリント」になると別な意味があります。人間が生活するために必要な土地の面積と言う意味。それも「立って半畳寝て一畳」のような物理的に占有している面積ではありません。(それも含みますが。)人間が生活してゆくために必要な作物を生産する農地の面積、肉を生産する牧畜を行うための面積、海産物を供給する海の面積、そして化石燃料によって発生したCO2を吸収させるための森林の面積。この様な意味での「人間が生活するために必要な土地」の面積の合計が「エコロジカルフットプリント」なのです。

 NGO、Global Footprint Network のWebサイトには、このエコロジカルフットプリントを実際に計算した値が載っています。

 現時点で地球の人口70億人のエコロジカルフットプリントを合計すると地球1.6個分になるといいます。つまり地球1個では人口70億人を支えることはできないのです。

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エコロジカルフットプリントの推移。1970年代以降、地球一個分の面積を超えています。

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2018.01.24

映画「地球最後の日」(江頭教授)

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 先日の記事で触れた「ジオストーム」がらみでふと思い出したのがこの映画「地球最後の日」です。なんという直球表現!内容もそのものズバリで巨大な遊星と衝突し、地球が完全の破壊される、というストーリーです。その遊星にはちょうど地球と同じようなサイズの伴星があり、衝突に際して伴星が地球の軌道に残る、という計算を頼りに地球を脱出してその伴星に移住するための宇宙船を建造しよう、という科学者達のグループがメインに描かれています。

 1951年の映画なので67年(2/3世紀!)前の映画ですから、CG無しの特撮映画。ちゃちと言えばちゃちですが、私の世代にはなんとも懐かしい映像です。

 さて、この映画で中心的に描かれているのは宇宙船の建造には数百人のスタッフが必要だが、その宇宙船の乗れるのは数十名のみ、という状況です。宇宙船に乗る人をどうやって選ぶのか。選ばれなかった人はどうするのか。

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2018.01.23

雪の八王子キャンパス(江頭教授)

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 1月22日の午後から23日の深夜にかけて、関東地方は大雪が降りました。大雪では有名な八王子のある本学の八王子キャンパスでは雪に対応して22日午後3時でキャンパスの活動を終了することになりました。

 22日は後期試験の開始の日。午前から期末試験が開始されたのですが、午後3時以降の試験は土曜日に延期されることとなりました。

 卒業研究を行っている4年生や大学院生、大学の教員・職員も交通機関の停止に備えて大学キャンパスから帰宅するので、事務室や図書館・メディアセンターも閉室となりました。

 試験期間中ということで大学の人口は比較的すくなかったのですが、一斉にキャンパスを出る、となるとそれなりに大変です。スクールバスは安全運転に気をつけながらのフル稼働。発着場の前にはそれでも行列ができていました。

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2018.01.22

冷凍された金魚が生き返る?(江頭教授)

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 「生きた金魚を液体窒素に入れるとカチカチに凍り付きますが、これを温めるとあら不思議、生き返って泳ぎ始めるのです。」という話を始めて聞いたのは私が高校生のころだったでしょうか。高校の部活動で液体窒素を扱う機会があり、早速試してみようという話がでたのですが、さすがに思いとどまった記憶があります。

 さて、金魚の冷凍・蘇生実験は今では動画投稿サイトなどで実演をみることができますから、金魚が完全に冷凍された、と思っている人もいるかも知れません。しかし、短時間液体窒素に浸けただけでは、金魚の体の表面が凍っているだけで体内まで凍ってはいないのだそうです。温められて体表の氷が溶ければ動き出すのですが、そのまま液体窒素に浸け続けて全身が凍ってしまったら完全に死んでしまって、もう蘇生しない、というのです。(高校生のとき、思いとどまって良かった。)

 この実験、人間に置き換えてみるとどうなるでしょうか。人間の皮膚には水分が含まれてはいますが、普通は液体の水はありませんから、急激に冷却されても体表に氷が付着するわけではりません。皮膚が凍り付いて硬くなるでしょうが、見た目のカチカチ感には欠けるでしょう。解凍された時点で皮膚は凍傷になっているので、凍らされた当人は苦痛で絶叫しているはず。とても興味深い実験という訳にはいきません。これは他の動物も同じ。物言わぬ金魚が対象に選ばれているのには理由があったわけですね。

 さて、なんでこんな実験を思い出したか、というはなし。「ジオストーム」という映画の予告編(トレイラー)を見てしまったからです。

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2018.01.19

コーオプ演習1 最終発表会(江頭教授)

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 本学工学部の特徴の一つ、コーオプ教育。その最初の授業と位置づけられるのが1年生後期の授業「コーオプ演習Ⅰ」です。授業内容は最新の工学・技術的トピックスについて調査し、発表すること。グループワークを中心とした授業で、賛否のわかれる技術上の課題やサステイナブル社会に関連する新技術などを対象として調査を行い、調査結果に基づいたディスカッションの内容を発表します。

 先日、この「コーオプ演習Ⅰ」の最終発表会が開催されました。

 一週間前の予選で選抜された班の発表でした。「廃棄食料」「再生可能エネルギー」「新素材」「電気自動車」などいろいろなトピックがありましたが、短い時間の中でどれもよく調べていたと感じました。中には環境保全をテーマとして選んだ班もあり、一部、私自身の3年生向けの授業「サステイナブル環境化学」と重なった内容を発表していたので、思わず「それは3年の授業でもやりますよ」とコメントしてしまいましたね。

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2018.01.18

「サステイナブル工学プロジェクト演習」最終報告会本選(江頭教授)

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 「サステイナブル工学プロジェクト演習」については本ブログでも何回かとりあげています。(こちらこちら、そしてこちら

 昨日、17日には半年、というか後期15回の授業の最終回として「最終報告会」の本選が開催されました。本選、とあるのは先週予選を行い選抜された班による発表会であること(これは本選の本の部分)と、今回の選ばれた班が学部長賞で表彰されること(これが本選の選の部分)によります。

  「サステイナブル工学プロジェクト演習」は本学工学部の3年生によるグループワーク形式の授業です。特徴としては3学科合同の授業であること。異なる学科の学生が集まってグループワークを行うことになっています。三学科合同で約300人、通常授業は二クラスに別れ、書く34班でのグループワークとなります。

 予選では全体で68班がグループワークの成果を8会場に分かれて発表し、その中から10班が今回の本選に進みました。

 発表の内容は工業製品やサービスのLCAによる評価と機能的、経済的価値を統合化した環境効率の算出です。さらに対象とした工業製品やサービスに対する改善提案を行い、その環境効率への影響を検討しました。LCA評価では環境ラベル「エコリーフ」に登録さている公開情報を利用して実際の製品に近い条件での評価をおこなっています。一方、改善提案については各班のメンバーが自分の学科のバックグラウンドを生かしつつ自由に発想しています。

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最終発表会本選で使われたスライドの一部です。環境効率の算出と改善提案、と内容は統一されていますが、対象とする製品・サービスやスライドデザインもいろいろですね。

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2018.01.17

阪神淡路大震災から23年(江頭教授)

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 阪神淡路大震災は1995年1月17日の早朝、大坂・神戸・淡路島一体をおそった大規模な地震のことです。本日(2018年1月17日)、阪神淡路大震災から23年の月日が流れたことになります。

 高校生、大学生の皆さんはまだ生まれる前でしょうか。当然、当時の記憶は無いかと思います。私も当時は東京に住んでいたので、この地震については報道を通じての知識しかありません。

 私が最初にこの震災の情報に触れたのは1月17日の早朝、地震が起こったすぐ後のNHKのニュースだったと記憶しています。「大阪で大きな地震があった」という情報で、神戸についての言及はありませんでした。その後「大阪から神戸方面に向かったところ、甚大な被害が出ている様子だった」とつづき、やがて地震による被害の大きさが明らかになっていったのです。

 本当に大きな災害の場合、被害の中心地から第一報は届かない。これは後の東日本大震災の時も経験したことで、一般的な現象なのかもしれません。

 同様に、被害の総計が次第に増えてゆく、という現象も東日本大震災のケースと共通していました。ニュースとして報道するのは確認された被害の総計ですが、確認作業が手間取るほどの巨大な災害では、次第に増えてゆく被害状況を目にしながら憂鬱な気分をかき立てられることになるのです。

 さて、この阪神淡路大震災、日本における災害ボランティアがはじめて本格的に活躍した、という側面は不幸の中でもポジティブな位置づけのできる部分です。

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2018.01.16

続 入試問題の作成について(江頭教授)

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 先日「入試問題の作成について」という記事で入試問題の出題の訂正に伴って合格するはずだった学生が不合格になっていた、という話題を紹介しましたが、今度はセンター試験の問題で出題ミスではないか、という問題提起がされているそうです。(産経ニュース「「ムーミンの舞台はフィンランドではなくムーミン谷」 ネット上で「出題ミス」の指摘相次ぐ」

 これが出題ミスかどうか、私は判断する立場ではありません。ただ件の地理のセンター試験の問題をみてみると、どうも試験問題というよりクイズ問題の様に見えてしまいます。試験問題が何を問うているのか、物理や化学の問題と比べて不明瞭なようです。

 今回話題になった地理B問5の問題文では、選択肢の例示の際は「スウェーデンを舞台にしたアニメーション」と書いているのに、設問自体では「フィンランドに関するアニメーション」と巧妙に言い換えています。

 ですから「ムーミン」の舞台がフィンランドだ、と主張している訳では無いと言い逃れることはできるのですが、逆に「関する」が具体的に何を示しているのかは不明です。

 「ムーミン」がフィンランドに「関する」アニメーションだ

とは言えるでしょうが逆に、

 「小さなバイキングビッケ」はフィンランドに「関する」アニメーションではない

とは言えないでしょう。

 これが具体的な会話などの文脈で現れるのであれば、即座に相手に問い直すことで解決する話ですが、試験、という不自然な状況下では迂闊な(あるいは迂闊さを装った狡猾な)コミュニケーションだと思います。

 

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2018.01.15

センター試験が実施されました(江頭教授)

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1月13、14日、センター試験が行われました。例年通り、本学の八王子キャンパスも試験会場として利用されました。私自身は試験監督には当たりませんでしたが、本学の教員、事務員の一部もセンター試験の実施に協力しています。

 さて、本学でもそのものずばり「センター利用試験」(前期後期)があるように私立大学でも利用されている試験ですが、1979年この制度が発足した当初、当時は共通一次試験と呼ばれていて、国立大学でのみ利用されていました。そろそろ40年も前の話になります。

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センター試験中の様子は外からは分かりません。「東京工科大学 試験会場」の看板が出ているだけですね。

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2018.01.12

最後の授業?授業の最後!(江頭教授)

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 つい先日冬休みが終わったところなのですが、もう授業は終了、といっても本日(1月12日)金曜日の授業が最終週ということです。本日から来週の木曜日までの1週間で2017年度後期の授業は続々と終了してゆきます。私が担当している金曜日の授業「サステイナブル環境化学」「化学工学」は今日が最終日なので、授業の最後。でも最後の授業が行われるのは来週の木曜日、となるわけです。

 おっと、実は来週の金曜日、1月19日にも授業が予定されています。これは「10月23日(月)の台風21号による休講授業」なので2017年度後期の「最後の授業」は1月19日の補講日の授業、ということですね。

 さて、週一コマ、15回の授業ですが、短い様で長いものです。年を取ると時間が短く感じられる、と言いますが、それでも15回の授業は長く感じます。授業をやる方がそうなのですから、授業を受ける方の学生さんはもっと長く感じるのではないでしょうか。

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2018.01.11

「サステイナブル工学プロジェクト演習」最終報告会予選(江頭教授)

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「サステイナブル工学プロジェクト演習」。

長い名前ですね。

はい、「サステイナブル工学プロジェクト演習」について書くときはこれから始めるのがお約束です。(これとかこれとか)。さて、この授業、今回は最終報告会の予選が行われました。

 「サステイナブル工学プロジェクト演習」は本学工学部の3年生によるグループワーク形式の授業です。特徴としては3学科合同の授業であること。異なる学科の学生が集まってグループワークを行うことになっています。

 この授業の前半、三学科の合同グループで学生諸君は、環境ラベル「エコリーフ」に登録されている工業製品を対象とし、公表されている環境情報データを元に、具体的な改善提案を行い、その効果を評価しました。

 その結果は中間発表でポスター発表で発表しました。片柳研究棟の玄関ホールがポスターで一杯になりましたが、それでも前半後半の2交代制に。三学科合同で約300人、64チームもあるのですから当然でしょう。

 さて、今回の最終発表(予選)はポスター発表からスライドを用いた口頭発表へと形式を変更して行いました。64件の発表、さすがに一会場では捌ききれないのでパラレルセッションとなりました。発表は8会場で同時進行し、我々教員は手分けして各会場での発表を聞きくことに。

 さて、今日の最終報告会は予選、ということで各会場の教員には、8~9件の発表の中から本選に進出する班の選定する、という作業も。写真の様な評価表に記入してもらい、無事、本選に進む班、全部で10班を選定することができました。

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2018.01.10

違いがわからない(片桐教授)

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 昔、「違いがわかる男の…」というコマーシャルがあった。私は味覚と嗅覚には自信があり、食べ物については違いのわかる男と自認していた。先日それが覆された。

 片柳研究棟3階のお弁当売り場は、しばしばとっても混み合っている。そんな時に備えて、研究室の冷蔵庫には冷凍食品を入れてある。

 何気なく買ってきた冷凍グラタン、冷凍リゾット、冷凍ドリア、あれっ?味の違いがわからない!!!。

 どれも電子レンジで暖めてそのまま食べるタイプで、お値段もそんなに違うわけではない。どれも塩気のあるクリームソースがかかっているものだ。

 安全工学のレポートのように誰かに提出して採点してもらうわけでもないから、Wikipediaで調べてみた。

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2018.01.09

入試問題の作成について(江頭教授)

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 他大学の話ですが、昨年の入試問題で間違いが見つかり、本来合格するはずだった学生30名が不合格になっていた、というニュースがありました。具体的にどのような経緯でこのような事態になったのか、詳細を知らない立場ではコメントできることはありません。ですが、一つだけ確かなのは受験生の人生に大きな影響を与えることだ、ということ。それを考えると、入学試験を行っている大学という機関の一員としては、試験問題の不備は何としても避けたい事の一つです。

 さて、ひるがえって本学の入試問題ですが、その作成過程や途中でのチェックの方法など、具体的な内容を公開することはできません。ですが、試験問題の内容や形式のチェックとブラッシュアップについては、おそらく多くの学外の皆さんが思っている以上の体制で臨んでいる、ということだけは言えるでしょう。

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2018.01.08

年賀状あれこれ(江頭教授)

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 今年のお正月も例年通り、年賀状が届いたのですが、気になる注意書きが付いてきました。

年賀はがきを52円で差し出すことができる期間は、2017年12月15日(金)から2018年1月7日(日)までです。

「えっ!年賀状、というか葉書の郵便料金、値上がりするの?」と聞いてみたところ、これは世間知らずの質問だったようです。私は気がつかなかったのですが、2017年6月1日からハガキの料金は52円から62円に値上がりしていたようです。

 最近、個人的に郵便を出す機会はほとんど年賀状だけになっています。大学の仕事関係で郵便を使うことはあるのですが、その場合は大学の事務室経由で送りますから、郵便料金には事後にまとめて請求されていて、個々の料金まで確認していませんでした。(希に仕事関係の郵便を自分で郵便局に持ってゆくことがありますが、これは締め切りギリギリのケース。速達しか使わないので普通の郵便の料金値上げには気がつきませんでした。)

 さて、「ガベージニュース」というサイトに「年賀葉書の発行枚数などをグラフ化してみる(最新)」という記事があがっていました。

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2018.01.05

新年の授業が始まります(江頭教授)

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 我々工学部応用化学科が所属する東京工科大学の八王子キャンパスは1月4日まで閉鎖、本日1月5日から活動を再開します。今年はキャンパスのオープンと同時に授業が再開されました。昨年はキャンパスのオープンが1月5日、授業の再開が1月6日だったのですが、今年の日程ではキャンパスのオープンと授業の再開が一致していて、少し慌ただしいですね。

 さて、本日(1月5日)の金曜日の授業を終わると、土曜日日曜日、それに1月8日月曜日は「成人の日」のお休みです。学生諸君は今日一日頑張れば、もう少しお休み気分を味わえるかも知れません。

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2018.01.04

大学院の勧め-7 (片桐教授)

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 私は皆さんに大学院への進学を強く勧めます。少なくとも修士、可能なら博士号の取得をお勧めします。と言う書き出しで、学生さんたちに、これまで大学院への進学を強く勧めてきました。しかし、今回は大学院進学において,大きな覚悟が必要なことを述べたいと思います。

 大学院は大学の延長ではありません。大学は人類の知の限界・能力の限界を学びます。一方、大学院は、人類の知の限界・能力の限界を押し広げる人材の養成機関です。つまり、教員から学ぶのではなく、自分で自分に実力をつける場です。

 したがって、大学院へ進学する者は、自分で自分を高める意思と意欲が必須です。言い換えれば、先生を乗り越えて、その先へ行く覚悟です。先生はその指導や手助けはできます。しかし、正しい結果を教えてあげることはできません。この大学とは大きく異なる「学修」に耐えられないと大学院でつけるべき「実力」を身につけられません。

 大学院で身につけるべきは実力です。学位(学士、修士、博士)はその実力の保証書にすぎません。その保証書には、機能はあっても価値はありません。本体(実力)に価値があります。大学での学修で単位を取ることを目的にしていた人には、大学院進学をお勧めしません。単位の取得も、博士修士の取得も、目標にするとしても、目的としてはいけません。大学院進学の目的は、あくまで、修士・博士たるに十分な実力を着けることです。

 では、つけるべき実力はどのようなものでしょうか。

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2018.01.03

書評「アカデミック・スキルズ(第2版)――大学生のための知的技法入門」(江頭教授)

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 「アカデミック・スキルズ」とは一体何でしょうか?本書の表紙には英文で「Academic Skills: Note-taking, Information Literacy, Critical Reading, Making Presentations, Writing Papers, etc.」と書かれています。つまり、「アカデミック・スキルズ」とは、ノートをとりながら講義を聴くこと、意識的に情報を集めること、注意深く本を読むこと、情報ををまとめて発表し、レポートを作成すること、要するに大学において行われている研究の内容そのものだ、といえるでしょう。本書は大学で学んだり研究したりする内容についてではなく、大学での学びや研究そのものについて、とくにその実技(スキル)について解説した本なのです。

 表紙の英文で示された本書のエッセンスは目次の構成にも反映されています。第一章で「アカデミック・スキルズとは」何かを説明したあと、ノート・テイキング、図書館とデータベースを使った情報収集、本のクリティカル・リーディング(批判的読解)、情報整理の仕方、研究成果の発表の意義とプレゼンテーション、論文・レポートのやり方、書き方を、それぞれの項目に1章を割いて解説しています。それぞれの章ではそれぞれの活動の意義や対処する際の姿勢に始まって具体的な方法やノウハウが簡潔に紹介・説明されています。まったくの初心者でもこの内容を一読すれば、大体何をするべきか、についてイメージを持つことができると思いますし、あるていど経験と知識のある人でも新たな発見があるでしょう。

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佐藤 望 他著「アカデミック・スキルズ(第2版)――大学生のための知的技法入門」東京:慶應義塾大学出版会, 2012。

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2018.01.02

大学院の勧め-6 (片桐教授)

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 私は皆さんに大学院への進学を強く勧めます。少なくとも修士、可能なら博士号の取得をお勧めします。と言う書き出しで、学生さんたちに、これまで大学院への進学を強く勧めてきました。今回は修士・博士取得者への社会の要請をまとめます。

 近年の科学・技術の高度化により、その道のプロフェッショナルになるために学ぶべき事項は大きく増えています。そのため、長期間の高等教育を必要としています。

 医学部は戦後、1947年から6年制です。戦前は医学専門学校をでれば最短22歳で医者になれました。法学部は法曹の専門家である判事や弁護士育成のための「法科大学院」を2004年より開設しています。薬学部でも薬剤師になるためのコースは2006年から6年制になりました。さらに、教育学部も専修免許取得のための「教職大学院」を2008年から開設しています。上記のような法学部、教育学部の専門職大学院制度ができた背景にはその道のプロになるためには、大学教育だけでは不十分であるという社会のコンセンサスがあります。

 そして、工学部も6年制へ向かっているようです。

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2018.01.01

年頭のご挨拶 2018年を迎えて(江頭教授)

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 新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 2015年、多くの期待を担って始動した工学部応用化学科は今年3年目を終わり、4年目に入ろうとしています。2015年に入学した第一期生は今年の3月で3年生を終わり、4月からは4年生、最終学年へと進級することとなります。

 第一期生は2017年、4月には本学工学部が準備を進めてきたコーオプ教育のメインとなる「コーオプ実習」として、学外での有給の修行体験に参加しました。9月からはサステイナブル工学教育のクライマックス、他学科の学生と協力して実施するLCAを中心とした実践的なグループワーク「サステイナブル工学プロジェクト演習」に取り組んでいて、年明け早々にその成果を見せてくれる予定となっています。

 今年の4月以降、第一期生の卒業研究が始まることで本学工学部応用化学科の設立時に計画されたカリキュラムが完成されることになります。第一期生の卒業に合わせ、切れ間無くより進んだ教育を提供すべく、大学院を設置への準備を進めています。

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