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入試問題の作成について(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 他大学の話ですが、昨年の入試問題で間違いが見つかり、本来合格するはずだった学生30名が不合格になっていた、というニュースがありました。具体的にどのような経緯でこのような事態になったのか、詳細を知らない立場ではコメントできることはありません。ですが、一つだけ確かなのは受験生の人生に大きな影響を与えることだ、ということ。それを考えると、入学試験を行っている大学という機関の一員としては、試験問題の不備は何としても避けたい事の一つです。

 さて、ひるがえって本学の入試問題ですが、その作成過程や途中でのチェックの方法など、具体的な内容を公開することはできません。ですが、試験問題の内容や形式のチェックとブラッシュアップについては、おそらく多くの学外の皆さんが思っている以上の体制で臨んでいる、ということだけは言えるでしょう。

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(注:以下、個人的な意見・妄想で本学の方針とは何の関係もありません。)

 さて、試験問題の作成は事前に漏洩するリスクを考えるとかかわる人数を減らすほうが良い、その一方で少ない人数でのチェックには限界がある、という二律背反の問題を抱えています。

 こんな時こそ情報技術の活用が必要、AIの出番ではないでしょうか。

 試験問題が適正かどうか、AIに判定してもらうというのはどうでしょう。うーん、不適切な試験問題の訂正事例を「ビッグデータ」と呼べるほど集められるでしょうか。特に、今回のニュースのように、深刻な出題上の問題ほど事例が少ないと予想されます。

 ここはいっそ、問題自体をAIで作成してもらう、というのはどうでしょう。試験問題の訂正よりは試験問題そのもののほうがデータ数は多そうです。もしAIによる出題が可能になれば同じ日時、同じ場所で同じ問題を出す、という現在の試験のスタイルには必然性がないですね。

 受験生の希望する日程で受験可能、個人認証さえ可能なら、大学指定の場所で受験する必要さえありません。受験生のリクエストに応じて、程度な難易度の問題がAIによって作成されて出題される、という入試のスタイルが可能になるでしょう。

 AIによる試験問題の作成、今は夢物語ですが、将来的には普通のことになっているかもしれませんね。

江頭 靖幸

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