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「cc」って読めますか?(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 「cc」は「シーシー」と読みます。(「シーツ―」じゃないですよ。)

 さて、先日この記事で「立米」の話を書きました。「立米」はあまり知られていない言葉かも知れませんが、「cc」はもっと知られていると思います。「cubic centimetre」の略、「立方センチメータ」のこと。本来は「cm3」と書くべきですね。

 これも授業の中での話しですが「cc」と言ったところ、こちらも「高校までの授業では使われていないようで学生さんはきょとんとしています」という事態に。これには私の方も「きょとん」としてしまいました。

 cc は体積ので縦横高さ、それぞれ 1 cm の空間が占める体積です。この体積を表現するにはいまの高校の教育では 1 mL という用語を使うようです。 その影響でしょうか、最近は cc よりも mL の方がよく使われるような気がします。

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 大さじ一杯は 15 cc と昔は習ったような気がするのですが...。いまは 15 mL なのでしょうね。

 そう思って身の回りのものをみてみると、cc が mL に置き換えられているものが結構あるようです。写真の計量さじも mL 表示がめだちます。インスタントラーメンの作り方も、昔は「水 500 cc」と書いてあった様な気がするのですが、今、手元にあるものを確かめてみると「水 500 mL」となっていました。

  さて、SI の規定では、「単位記号や単位の名称に省略形を用いることは許されない」という原則の具体例として「cc (cm3 または 立方センチメートル の代用)」の利用は認められないとされています。混乱や誤解を招く可能性があるため、cc(シーシー)は使わない方が良いそうですが、その一方で cc と言われても「きょとんと」しない程度の知識は持っていて欲しいですね。

江頭 靖幸

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