再び「授業点検」のこと(江頭教授)
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授業点検。授業は本学の授業ことです。点検するのは教員、その授業を担当していないほかの教員が点検を行います。この授業点検についてはこちらやこちらの記事でも紹介しています。
本学で行われる授業は順番に点検の対象に選ばれます。対象になった授業を他の教員数名が参観し、授業後にその授業の内容について話し合います。その授業の学科の教員、他の学科の教員、場合によっては他学部の教員も参加するので、いろいろな視点から授業の内容ややり方が吟味されることになります。
さて、今年度も前期の授業点検が複数の授業で行われました。私も点検者として授業を見学させてもらうこととなりました。さて、これがなかなかのものでした。
授業開始時に、まずWEBベースの学習支援システム Moodle を利用した開始時アンケートが行われました。これは出席を兼ねたもので、予習した時間、予習のなかで分からなかったポイント、前回の授業で難しかった概念などを問うものです。これをリアルタイムで集計し、その結果を学生と見ながら授業の重点を決めてゆきます。
同時に授業の学習内容のチェックリスト、○×式の確認問題や筆記問題を含んだ課題ワークシートが配布されて、学生はワークシートに記入することで自らアクティブに授業に参加してゆきます。
教室の二つ配置されたプロジェクターを個別につかって、一つは授業内容のレジメを、もう一つはこのワークシートを写しながら、個別の内容説明が全体の授業の流れのどこに当たるのかが一目瞭然となるように説明されていました。教科書の要点を投影したレジメで説明し、それに対応するワークシートの問題を各自が解きながら授業を進めるという形式です。
授業を見学した後はこの「授業点検シート」に記入。これを元に、点検者役の先生が授業を行った先生と意見交換をします。
説明がある程度進むと、今度は Moodle の機能を利用したWEBテストを行います。もちろん、この結果もリアルタイムで集計され、全問正解者が何名いたか、どの問題が難しかったかなどを確認しながら解答とその解説が行われたのでした。
「教科書を予習してこないと授業についてこれないよ。」
先生のお言葉通り。私も、教科書を持たずに授業見学に来たのは失敗だった、と少し反省しました。
さて、今回の授業内容が終了し、次回の予習課題が説明されましたが、これももちろん、Moodle に掲載されます。さらに、課題は分子モデリングソフト、Odyssey を利用するものだそうです(Odysseyについてはこちらでも紹介しています)。
Moodle によるWEBアンケートとWEBテスト、予習課題の配布。それに紙で印刷したワークシートを利用した学生自身のによるアクティビティへのガイド。複数のプロジェクターと黒板を利用したマルチスクリーンのプレゼンテーション。学生諸君が自分のPCで動かす分子モデリングソフトを利用した課題、などどれも本学科の授業で活用可能な教育用ツールです。とはいえ、これだけのものを自分が使いこなせているのかどうか。自分の授業のやり方は最適なのかどうか、少し考えて見る必要がありそうです。
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