「サマータイム」より「シエスタ」でしょう!(江頭教授)
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まず、今回の記事での主張は東京工科大学、同工学部応用化学科の公式の意見ではありません。私(江頭)の全く個人的な主張であることをお断りします。
昨日、以下の様なニュースがありました。
一体何を考えているのやら。私は全く賛成できません。
まず、サマータイム制を導入すれば世の中が混乱することは必至です。私は海外でサマータイム制の切り替え日に遭遇したことがあります。西オーストラリア州でのサマータイム制のトライアルが行われたときたまたま出張していたのです。「明日からサマータイムだよ」といわれて突然店の終わりの時間が早くなってびっくり。帰国時には西オーストラリア州内の国内便の飛行機はサマータイムでシフトしているのに国際便の飛行時間は変わりません。見かけ上は国際便の時間が変更になったようにみえるので乗り換え時間も変わる、というややっこしさです。正直うんざりしましたね。
次に、東京オリンピックでの暑さ対策が目的なら競技を始める時間を変えれば良いだけではないでしょうか。サマータイム制を導入して世間全体を大混乱させる必要が一体どこになあるのか。東京オリンピックに関わっている人は一体何の権利があってそんなこと主張するのか、理解に苦しむところです。
そして、もっとも気に入らないのがサマータイムが全く酷暑対策にならないことです。一日で一番暑いのは12時から15時くらいでしょうか。2時間のサマータイム制を導入するとしてもこの時間帯はしっかり労働時間のど真ん中に居座っています。いっそ12時間のサマータイム制を導入するという提案ならもう少し真面目に考える気にもなるのですが。
反対意見ばかりで対案がないのは良くないですよね。と言うわけで私の提案は「シエスタ」の導入です。
シエスタはサマータイム同様、ヨーロッパ諸国で実施されている制度です。勤務時間を昼休みで二分割し、午前の勤務は早い時間帯に、午後の勤務を遅い時間帯にすることで長い昼休みを確保します。昼休みに自宅に帰って家族と食事をしたり、お昼寝したりでリフレッシュして午後の仕事に臨むのです。ヨーロッパといっても南の方の暑い国での習慣なので夏だけの制度ではありませんが、日本の場合は夏だけの制度もありでしょうね。
猛暑対策なら暑い時間に焦点を当てるべきです。どうせ暑い時間は仕事にならないのですから、12時から15時まで休み時間にしてしまえば良いのです。あくせくせずに涼しい室内で涼しくなるのを待ちましょう。ましてスポーツをこんな時間にやるなど論外。楽しみは日が暮れたあとにとっておけば良いのです。
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