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GPAのこと(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 「GPA」と聞いてすぐ分かるひとは大学の「内部の事情に詳しい者」、要するに大学生と大学教員だけではないでしょうか。

 前回、本学の授業の成績評価について少し言及しましたが、「GPA」、Grade Point Average は"Average"とある様にはこの評価の平均値のことです。でも、本学の評価は「S・A・B・C・D・X」で行われています。アルファベットのままでは平均をとることはできませんよね。

 このため、GPAの計算ではSを4ポイントとし、Aは3、Bは2、Cは1という具合に点数を割り付けて、その平均値をとることとしています。単位が取得できないDやXは0ポイントです。

 下の写真は本学の学生便覧。GPAの定義式が書かれています。

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 少し注意が必要なのは分母が「履修登録科目の単位数の合計」となっていることです。単位が取れなかった科目、つまりDやXだった科目も平均のうちに含めることになっています。

 「点数が悪くて単位は与えられません」というDに対して、「そもそも授業や試験に出席していないので成績判定できません」というXを平均の計算に含めるべきか。これは考え方次第な部分もあると思います。

 もしXだった科目が平均からのぞかれることになると「成績が悪そうな科目は期末試験を欠席することでGPAを高く保ちたい」という戦略もありになります。本学の方針は「そういう面倒なことを考えるくらいならキチンと勉強しろ」ということなのでしょうか。

 ともかく、ルールはルールということで、このようにGPAが決められます。ではGPAは何に利用されるのでしょうか。一つは「学長賞」の受賞者選定のためですが、他にもいろいろな用途があります。例えば奨学金に対する推薦者を大学から選ぶ場合など、学部を越えてGPAによる比較がおこなわれています。

江頭 靖幸

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