年間降雨量と年平均降雨速度は違うのか(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
いや、同じでしょう。
と言ってしまえばそれまでなのですが、降雨の速度についてはちょっと不思議な習慣があるようです。「年間降雨量は○○mm」だという言い方は普通なのですが、例えば自動車の「時間あたり平均走行距離は××km」だ、という表現は普通しないのではないでしょうか。「時速××km/h」だ、という言い方が一般的です。
逆に「年平均降雨速度は○○mm/y」という言い方は聞いたことがありません。そもそも「降雨速度」という表現がきわめて希です。その証拠に「"降雨速度"」をgoogleで検索するとこのブログの記事がトップに来るありさまです。(””を付けない検索では「降雨」and「速度」の文書が多数ヒットします。「降雨速度」と連続して使う事はほとんど無いわけですね。)
その一方で自動車でも「年間走行距離」という表現はあります。(自動車保険にも関係しています。)
さて、これはどう考えれば良いのでしょうか。
私の感覚なのですが、雨は一年間降り続くわけではなく、降っているときも晴れているときもある。その晴れている時を含めて平均をとるという考えが多くの人の言語感覚にそぐわないのではないでしょうか。
自動車も同じで一年間走り続けることはないので、「平均走行速度△△km/y」も馴染まないのでしょう。しかし、1時間くらい走るのは普通のことなので「平均時速××km/h」はあり。
どうでしょうか?
もっとも、1時間くらい雨が降るのは普通のことなのに、1時間あたりの降雨量という言い方は普通にされています。うーん、これは簡単には割り切れない話の様です。
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