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2018年11月

2018.11.30

きびしい先生、やさしい先生(片桐教授)

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 鬼仏表というものがあります。これは、昔の大学生の間で、単位を取りやすい先生を「仏」、単位を取りにくい先生を「鬼」にたとえて、その評価をまとめた小冊子のことです。最近は楽天が「みんなのキャンパス」で全国規模のWEBページを作っているようですね。

 試しに、私の前の大学での「安全化学」の評価を見ますと、

  内容充実度 ★★★★★

  単位取得度 ★★

でした。なるほどねぇ。

 コメントの中には「精神的に結構きつい講義で、人によっては胃に穴が開きます」とか「とにかく先生はジレンマが大好きで、正解がない問題を生徒にぶつけてレポートを書かせて楽しんでいます」とか好き勝手なことを書いています。

 本学では「学生アンケート」で講義の評価を先生にかえしています。それを元に、各先生は自分の講義の改善を行ないます。でも、それは表の世界のはなし、おそらくウラでは、学生さんの間で、うちの学科の先生の「鬼仏」について、いろいろな噂はなしが飛び交っていることでしょう。

 工科大学応用化学科の各先生は「鬼」でしょうか「仏」でしょうか。それについて、コメントは避けましょう。皆様の評価を待ちましょう。

 さて、私の出身の京都大学理学部有機化学研究室では鬼教授の後任は仏教授、仏教授の後任は鬼教授というパターンがありました。初代の久原躬弦教授は初代日本化学会長を勤められた「鬼」と伝えられています。その次代の小松教授は鬼だったという噂を聞きませんから仏だったのでしょう。三代目の野津龍三郎教授は研究の「鬼」として有名でした。四代目の後藤教授は私の目から見ても好々爺の「仏」でした。その次の丸山教授が私のお師匠様で、典型的な「鬼」でした。この法則は必ずしも私の出身研究室だけではなく、日本の多くの大学の研究室に共通して見られるようです。この法則は、俗に「鬼仏交代論」と呼ばれます。

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2018.11.29

SDGs ゴール12「つくる責任 つかう責任」(江頭教授)

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 今回のお題はSDGsのゴール12、「つくる責任 つかう責任」です。もう少し言葉を足せば「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」となります。SDGsのゴールは多過ぎだ、中には意義が分からないものもある、と言ってきたのですが、これは入って良かったゴールだと私は思っています。

 ゴール12のターゲットは11個。どれも大切なのですが、中でも注目したいのがターゲット12.4

2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じて化学物質やすべての廃棄物の環境に配慮した管理を達成し、大気、水、土壌への排出を大幅に削減することにより、ヒトの健康や環境への悪影響を最小限に留める。

です。SDGs全体が2030年を期限としているのに対して、12.4の期限は2020年で。野心的なターゲット、ということもありますが、同時に比較的対策が進んでいる分野だという事情もあるのでしょう。

 具体的な内容は化学物質の管理、もっと端的に言えば公害の防止。世界のどこでも公害を発生させない、というターゲットです。

 温暖化問題とならんで、このような課題こそ国連が対応すべき問題である、と私は考えます。

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2018.11.28

グループワークの授業いろいろ(江頭教授)

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 グループワークの授業、今の高校生や中学生の皆さんにはなじみのある授業形態なのかも知れませんが、私のような50代に人間からするとハイカラな言葉に感じるところもあるものです。

 さて、本学の工学部は2015年度から開設された新しい学科なので、カリキュラム中にいくつものグループワークの授業が設定されています。

 まず、1年生の前期には「フレッシャーズゼミ」があります。1年生は研究室に所属していないのが普通なので、基本ゼミはありません。ただ、本学では1年生にアドバイザーとして教員、要するに担任の先生、を割り当てることで学生のグループ単位の活動としてのゼミをおこなっています。(詳しくはこちらを。)ここでのグループワークでは、発表テーマは各学科の専門分野に関連する内容を学生諸君が選んで決めています。

 1年生後期には「コーオプ演習Ⅰ」が。コーオプ教育の一環としてグループワークの進め方についての授業をおこなうと同時に、その実践としてのグループワークもおこなう、という位置づけです。(詳しくはこちらを。)こちらでは、賛否のわかれる技術上の課題やサステイナブル社会に関連する新技術などを対象として調査を行い、調査結果に基づいたディスカッションの内容を発表します。

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2018.11.27

助けられるべきは誰か ―再びMDGsとSDGsの違いについて―(江頭教授)

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 MDGsとSDGsについてはこちらの記事でも紹介しています。SDGsはMDGsの後継ですが、MDGsとはやや異なっている。その顕著な例が貧困の撲滅について。

 どちらも貧困な人を助けよう、という内容です。(「貧困」を撲滅するのであって、「貧困な人」を撲滅するわけではありません!)MDGsでの貧困な人の定義は具体的で

1日1.25ドル未満で生活する人

という意味でした。それに対してSDGsでは貧困に世界共通の定義をすることをやめていて、

あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困

に終止符を打つ、という表現になっています。

 MDGsの定義では一部の発展途上国に限った目標となってしまい、先進国の市民には無関係な目標になってしまいますから、SDGsの定義は世界のどの国の人に対しても適用される目標となるわけです。

 とは言うものの、SDGsにおけるこの定義の導入、私には大きな問題をはらんでいるように思えるのですが、今回はその点を説明したいと思います。

 まず、MDGsの定義は具体的であり、1日1.25ドル未満で生活しなくてはならない人は文字通り生活に支障を来していると考えられます。(なお、この1.25ドルは現地の物価で調整した値のことです。物価が安いからこれでも満足なはず、とは言えません。)かなり直接的な生命の危機なのですから、この様な人を助けるという話に反対する人は少ないのではないでしょうか。つまり、MDGsでの貧困の定義は世界のほとんどの人が合意できる基準であり、誰もがこのような人を助けることに異論はない。これは世界で共通に受け入れられる貧困の定義です。

 これに対してSDGsでの貧困は具体的に定義されていません。「あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困」という表現は各国が貧困を独自に定義することを意味しています。それぞれの国が独自に定義するということは言い換えれば世界で共通の一つの定義をすることを諦めたということなのでしょう。

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2018.11.26

八王子キャンパスから花火が見えた話(江頭教授)

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 23日の金曜日、夕方の話です。6時過ぎには既に暗くなっているこの季節、私たち応用化学科のある片柳研究棟から工学部の他の学科がある研究棟Cへと歩いているとなにやら「ドーン、ドーン」と音がします。

 はて、花火のような音だが...、と思っているうちに本学キャンパスの真ん中にある坂道を登り切り、研究棟Cに向けて曲がったところで以下のような花火の風景が目に飛び込んできました。

 やっぱり花火をやっている所がある。うーん、11月のこの季節に一体なにの花火なんだろう。

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2018.11.23

「安全工学」の講義 番外編 秋田大学で講演をしてきました(片桐教授)

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2年生の講義「安全工学」担当の片桐です。

 

 11月15日に秋田大学で「学生の引き起こす事故防止のために教職員の行なうこと」という演題の講演をしてきました。これは秋田大学理工学部の教職員FDの一貫としての講演会です。聴衆は理工学部の先生、技官の方でした。

 

 移動には全席指定席の「こまち」に乗りました。今まで知りませんでしたが、田沢湖線に並走する秋田新幹線は単線でした。途中すれ違いの時に駅で「待ち」がありました。「こまち」の本数が少ない理由は、この単線であることによるようです。

 

 私の本職は「有機化学」ですが、最近は「安全」の講演依頼がよく来ます。どうも世間の私に求めるものと私のやりたいことが乖離しているようです…。

 

 

 

 今回は「学生の引き起こす事故防止のために教職員の行なうこと」ということで、学生の実験実習の指導における安全上の諸注意についてのお話をしてきました。正直、教職員だけを対象とした講演は気を使います。でも、安全の専門家として偉そうに本音ベースのはなしをして来ました。

 

 

 

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2018.11.22

MDGsからSDGsへ(江頭教授)

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  これまでSDGs(サステイナブル開発目標)の前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)について説明してきましたが、今回はMDGsからSDGsへと移行して何が変わったのかについて見てみましょう。

 いろいろな違いがあるのですが、まず目につくのが目標が8個から17個に増えた、という点ですね。
 まず、MDGsのゴールを示したイラストがこちら。

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 一方、SDGsのターゲットはこちらです。

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いくら何でも数が多すぎでは、と思いますが、本当はもっと多くの目標(ターゲット)を絞り込んで17個の目標(ゴール)にまとめているのです。(これについてはこちらの記事でも紹介しました。)目標を具体的な数値で表したターゲットの数は169。なんとかDGsのシリーズが2030年以降も続くなら一旦は整理する必要がありそうですね。

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2018.11.21

MDGsの主役は誰?(江頭教授)

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 SDGs(サステイナブル開発目標)の前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)についての説明を続けましょう。2015年に完結したMDGsの成果をまとめた国連広報センターの資料

「ミレニアム開発目標(MDGs)報告2015」 の概要(日本語プレゼンテーション資料)

には以下の図のような表が載っています。どの地域でどの程度MDGsの目標が達成されたか。青の部分が多くて赤が少ない、多くの地域で目標が達成されたのだ、ということが一目瞭然な図です。

 なるほど、アフリカの状況はおおむね順調。アジアは南アジアの開発が遅れ気味なのか…。日本は東アジアの一部だろうが、はて、北アメリカや欧州はどこに…。

 この成果チャートには先進国は含まれていません。それはそうだ、開発目標(Development Goals) なのだから発展途上国 (Developing countries) が対象だろう。

 確かにそれはそうなのですが、だとすればMDGsは私たち先進国に暮らす人間にとって一体どのような意味があるのでしょうか。(いや、あったのでしょうか、と過去形で言うべきですね。)

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2018.11.20

MDGsの成果(江頭教授)

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 ここ数回、SDGs(サステイナブル開発目標)の前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)について紹介しています。MDGsは2000年の「ミレニアムサミット」の議論を前提として設定され、その目標年は2015年とされていました。現在、MDGsは終了してSDGsへと引き継がれた訳ですが、終了したMDGsについては、その目標が達成できたかどうか、その評価を下すことができるわけです。

 さて、MDGsの成果については国連広報センターの資料

「ミレニアム開発目標(MDGs)報告2015」 の概要(日本語プレゼンテーション資料)

に簡潔にまとめられています。

 ここでは下図の様に「最も成功した貧困撲滅のための取り組み」と高く評価されています。もちろん、国連による自己評価なので手前味噌なのでは、と考えてしまう部分もあるのですが、こと「貧困撲滅」という点については文句なしの成果が挙がっていると思います。

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2018.11.19

MDGsと国連ミレニアムサミット(江頭教授)

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 「サステイナブルな開発目標」(一般には「持続可能な開発目標」ですが、ここではあえてサステイナブルとしておきましょう)の前身として「ミレニアム開発目標」が存在したことを前回紹介しました(こちらは「千年紀開発目標」とは言いませんね)。

 この「ミレニアム」という言葉、いまは余り聞かなくなりましたが、1999年から2000年にかけては結構はやっていた言葉で、OSのネーミングからゴジラ映画のタイトルにまで使われる有様でした。1999年が終わって2000年になる、となれば何かすごく「一区切り感」があるのですが、残念ながら2000年は20世紀最後の年、21世紀を迎えるのは2001年になってからです。でも2000年を迎えるに当たって何か言いたい、そんな気持ちが、この「ミレニアム」という言葉には込められていたと思います。

 そんな気分で迎えた2000年、9月に行われた国連のミレニアムサミットでの「国連ミレニアム宣言」がMDGsの基となっているといいます。

 では、「国連ミレニアム宣言」は具体定期にはどんなないようなのでしょうか。仮の訳ですが「国連ミレニアム宣言」は日本語で外務省のサイトで読むことができます。

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2018.11.16

SDGsとMGDs(江頭教授)

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 SDGsは「Sustainable Development Goals」の略。日本語では「持続可能な開発目標」となります。2015年から2030年を目標期間として世界が達成すべき課題を国連が設定したものですが、実はこのSDGsには前身となる「国連で設定された世界の目標」がありました。それがMDGs=Millennium Development Goals、ミレニアム開発目標です。

 MDGsは2000年に開催された国連の大規模な首脳会議、「国連ミレニアムサミット」で採択された「国連ミレニアム宣言」に基づくものです。2015年を目標として世界が達成すべき目標を8テーマにまとめ、それぞれに数値目標を掲げたのですが、それぞれの課題は2000年に突然現れたものではありません。個々の課題について、それ以前から積み上げられてきた議論を背景として一つの共通の枠組みにまとめて提示した。その点が新しいといえるでしょう。この複数の問題を一つの共通の枠組みにまとめる、という手法はSDGsにも引き継がれているものです。

 世界の問題を解決する主体としての国連、という姿は現在では多くの人に抵抗なく受け入れられていると思います。しかし、国連の本来の目的は「世界の平和」、もっとはっきり言えば「新たな世界大戦の防止」であったはずなのですが、いつの間にか目標が替わっているとも言えるでしょう。

 

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2018.11.15

「サステイナブル工学プロジェクト演習」中間報告会(江頭教授)

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 11月14日「サステイナブル工学プロジェクト演習」中間発表会が開催されました。これは本学工学部の3年生によるグループワークでの発表会です。この「サステイナブル工学プロジェクト演習」の特徴は3学科合同の授業である、という点ですが、この中間発表に向けた取組では異なる学科の学生が集まってグループをつくることが特徴になっています。

 発表内容はいろいろな工業製品について、そのライフサイクル全体での環境負荷をどのようにして小さくするか、その方法を提案する、というものです。今回は環境ラベル「エコリーフ」に登録されている工業製品を対象とし、公表されている環境情報データを元に、具体的な改善提案を行い、その効果を評価しました。

 改善提案としていろいろなアイデアを出すことはできても、その効果を評価することは一般的には難しいものです。本学工学部で1年のときから行ってきた「サステイナブル工学」に関する授業で学修したLCA(ライフサイクルアセスメント)の知識を応用することで、はじめて評価を含めた提案が可能になるのです。

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2018.11.14

後期授業は半分まで終了しました(江頭教授)

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 9月中にスタートした2018年度後期の授業も昨日11月13日までで第8回を終了、今日から第9回に入ります。一学期の授業は15回、それにテストを加えると16回ですから、ちょうど今日から後期の後半に入ったと言うことです。2018年度ももう大詰め、ということでしょうか。(少々気が早いですか?)

 本学工学部は一部にクォーター制を取り入れた変則的な制度(私は「ハーフ・アンド・ダブルクォーター制」と呼んでいます。)をとっているので前期の折り返し点では本当に学期(前期前半=1期と呼びます)が終了するのですが、後期の折り返し点は別に区切りがあるわけではありません。ただ、私個人は本学工学部の別学科の授業を手伝っているので、ああっ、後期も半分おわったんだなぁ、と感じたという訳です。

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2018.11.13

避難所としての八王子キャンパス(江頭教授)

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 昨日の記事で本学の期限切れ近くの保存食が放出された、という話を紹介しました。これは本学のキャンパスに非常事態用の食料が保存されている、ということを意味しています。

 なんで?

 おそらく、東京工科大学八王子キャパスが避難所に指定されているからだろうと思って調べてみると、震災用避難所マップというものを見つけました。本学のキャンパスも載っていますが、片倉高等学校やみなみ野中学校とは少し違った色で表現されています。

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 はて、これは一体?

 地図には以下のような説明がついていました。

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どうやら避難所にはいろいろな種類があるようです。

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2018.11.12

ラッキー! 保存食入れ替えに行き合った(江頭教授)

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 先日、本学の八王子キャンパスを歩いていると

入れ替える保存食を配布していまーす!

との声が聞こえてきました。これはラッキー、早速下の写真の「保存水」と「リッツ」をもらってきました。

 この「保存水」と「リッツ」、もともとは非常時に飲んだり食べたりするためのものですが、長持ちする食品でもいつかは悪くなってしまいます。悪くなったら捨てて入れ替える、というのはあまりにももったいないので、捨てる代わりに消費期限少し前のものを学内で無料配布している、というわけです。

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2018.11.09

今年も登場、クリスマスツリー(江頭教授)

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 本学、八王子キャンパスの冬の風物詩、クリスマスツリーが早くも登場です。場所は厚生棟と図書館棟のあいだの広場、我々応用化学科が所属する片柳研究棟の前の坂を上ったところにクリスマスツリーが立てられました。

 さて、この文章、じつは去年の今日、2017年の11月9日記事からの引用ですが、実際今年も全く同じ日程でクリスマスツリーが登場しました。

 今年のツリーも三角錐のデザイン的なもの。午前中に組立の現場に行き会ったのですが、鉄製のフレームを組み合わせて緑の外装をはめ込むことであっという間に完成しました。

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2018.11.08

卒業論文発表の日程が決まりました(江頭教授)

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 昨日の記事では卒業記念のアルバムの話をしました。東京工科大学に工学部ができ、応用化学科が立ち上がってそろそろ4年。始めての卒業生を送り出すと考えると感無量です。(しつこいようですが早期卒業の学生さんがいるので本当は始めてではないのですが。)

 と、いうことで今回は卒業関連の日程が決まりました、というご報告です。(なお以下の日程は先日の学科教員の会議で決まった段階です。今後の検討で変更になる可能性もありますので本学の学生さんは正式な発表を必ず確認しましょう。)

 まず卒業研究の発表会が2月5,6日。今回も一会場で全員の発表を全教員が聞いて評価する形式になります。それに先立つ1月24日には審査用の卒業論文の提出。この際には卒業論文発表の要旨も同時に提出することになりました。

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2018.11.07

「卒業記念アルバム」撮影スタート(江頭教授)

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 11月に入って季節は秋。ですが、春の卒業式の準備は着々と進んでいるようで...。卒業アルバム作成のための写真撮影が本学八王子キャンパスでも始まりました。

 これは毎年行われている年中行事なのですが、我々応用化学科は来年春に始めて卒業生を送り出す(正確には早期卒業の学生さんがいるのですでに卒業生がいるのですが)、ということで写真撮影の看板にも思わず目が行ってしまいます。

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 これは本学の図書館等一階に設営された個人用の写真撮影コーナー。

 一方、クラブやサークル、それに研究室の集合写真は別途撮影されています。

 場所は一カ所は研究棟AとBの中間にある噴水の前、そしてもう一カ所は我々応用化学科が在る片柳研究所棟にあります。

 私の研究室も下の写真の片柳研究棟の入口ホールからの眺めを背景に11月6日の昼に撮影を行いました。

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2018.11.06

渋谷のハロウィン騒動に思う(片桐教授)

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 浜松祭りを現地でご覧になったことがありますか?

 昼間の凧揚げや夜の屋台引き回しでよく知られた地方のお祭りです。この夜の屋台の各町内会での引き回しの時に、「練り」を行ない新しく子どもが生まれた家を祝います。ある意味「はっちゃけ」の場です。ラッパと笛と太鼓でハッピを着た若者が旗を中心に提灯を持って「わっしょい、わっしょい」と大規模なおしくらまんじゅうをします。祝われた家は未成年にはお菓子で、大人にはお酒でその労をねぎらいます。

 その様子はYouTubeなどで「浜松祭り 練り」で探すと見つかります。

 私も昔々10代の時に一度だけ参加し、その最中に転んで思いっきり踏まれましたが、あの高揚感と開放感は癖になります。そして危険があるからこそ、必死になれる、快感があるというのは否めません。

 岸和田のだんじりや博多の山笠など、危険を伴うそのような「はっちゃけ」祭は日本各地に存在します。このような「祭」により、そのような暴力的なエネルギーを管理した形で安全に発散させる文化が日本にはあります(ありました)。

 今年、社会的な問題になりそうな、渋谷のハロウィンの騒動もそのような「はっちゃけ」の場としての祭だったかと思います。東京のような地域の祭が廃れ、あるいはもともとそのような祭が無く、そこに参加できない若者が多い所では、何らかの形でそのような「祭」が必要なのでしょう。

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 80年代のディスコもそのような「はっちゃけ」の場でした。毎週末、大音量で、他人を押しのけ差別するようなお立ち台を配し、しかし周りへの迷惑を最小限とするために閉じた空間で狂宴が催されていたのも、そしてそれが若者に支持されたのも、そのような「はっちゃけ」の場が必要なことの証拠ではなかったかと思います。

 このような祭は私的になり規模が小さくなれば過激になり、危険なものになります。暴走族の集会はその一例です。小さな組織のルールが大きな社会のルールよりも優先され、交通違反を起こし、人を傷つける危険な行為が行なわれます。

 また、少し前の時代に大学生の飲み会で「一気飲み」がはやったのも、そのような危険を伴う祭を小さく開催していたということでしょう。これもアルハラや急性アルコール中毒による大きな危険を招きます。

 「祭」は小さくしてはダメだということでしょうか。

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2018.11.05

「コーオプ演習Ⅰ」中間発表(江頭教授)

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 本学工学部の特徴の一つ、コーオプ教育。その最初の授業と位置づけられるのが1年生後期の授業「コーオプ演習Ⅰ」です。授業内容は最新の工学・技術的トピックスについて調査し、発表すること。グループワークを中心とした授業で、賛否のわかれる技術上の課題やサステイナブル社会に関連する新技術などを対象として調査を行い、調査結果に基づいたディスカッションの内容を発表します。

 先日、この「コーオプ演習Ⅰ」の中間発表に参加してきました。

 本学科の1年生全員が必修の授業で、5~6人のチームにわかれると1チーム約10分の発表では一会場では収まりません。私の参加した会場では8チームの発表を聞くことができました。

 「自動車の自動運転」「農薬使用の可否」「マイクロプラスチック問題を前提としたプラスチック利用の可否」など、確かに一概には結論の出せない問題が対象になっていました。この「コーオプ演習Ⅰ」の授業では、このような問題に対してあえて一つの結論出す、という条件で発表することによって問題に対してより深い理解を促す形になっています。

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2018.11.02

便利すぎだよ、通販サイト(江頭教授)

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 格安で安全確実な宅急便をはじめとする宅配便サービス、高速なインターネットのインフラが揃っている日本は通販サイトが活動するための条件が揃っています。図書や日用品をはじめとした通販は広く利用されているので皆さんもご存じかと思いますが、われわれ大学の研究者を含む、いわゆる技術系で研究開発を行っている人間にとっても通販はとても便利なインフラです。

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 こちらは「モノタロウ」のサイト。一般の人向けではない装置の部品や実験の器具まで扱われていて大抵のものが注文できます。一日で発送、翌々日にはとどくものも多いですね。

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こちらは「ミスミ」。機械部品の説明にはCADファイルがついているのがとても便利です。部品のサイズを考えながら絞り込み検索ができるのも魅力の一つです。

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2018.11.01

「宅配便」?「宅急便」?(江頭教授)

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 一般には「宅配便」。「宅急便」はヤマト運輸が運営している宅配便サービスの名称です。

 

 というのが最小限の答えですが、50代の私としては一言付け加えたくなります。ヤマト運輸が「宅急便」のサービスを開始したのが1976年だといいますが、それ以前には「宅配便」に相当するサービスは存在していませんでした。

 

 「宅配便」以前に存在したのは郵便小包と「チッキ」とよばれた鉄道による運送サービスでした。私が小学生低学年かそれ以前でしょうか。母親が実家からチッキで送られた荷物を受け取りに自動車で名古屋駅まで行くのに連れて行かれた記憶がうっすらと残っています。母は幼い私を家に残しておけないので一緒に車に乗せていったのでしょう。駅と駅の間しか輸送することのできない不便なシステムだったのですね。

 

 さて、私が中学生くらいのころに「宅配便」が登場しました。年老いた母親からの電話で「荷物を送ったよ」告げられる都会暮らしの主婦の家に、まさにその電話の最中に荷物が届く、というCMをよく覚えています。子ども時代のチッキのシチュエーションとのコントラストがそれほどに印象的だった、ということでしょうか。

 

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