MDGsの成果(江頭教授)
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ここ数回、SDGs(サステイナブル開発目標)の前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)について紹介しています。MDGsは2000年の「ミレニアムサミット」の議論を前提として設定され、その目標年は2015年とされていました。現在、MDGsは終了してSDGsへと引き継がれた訳ですが、終了したMDGsについては、その目標が達成できたかどうか、その評価を下すことができるわけです。
さて、MDGsの成果については国連広報センターの資料
に簡潔にまとめられています。
ここでは下図の様に「最も成功した貧困撲滅のための取り組み」と高く評価されています。もちろん、国連による自己評価なので手前味噌なのでは、と考えてしまう部分もあるのですが、こと「貧困撲滅」という点については文句なしの成果が挙がっていると思います。
以下がその成果についてまとめです。
「貧困」を「1日1.25ドル以下で生活する」こと、と定義したうえで、貧困な人々が人数的にも割合的にも減少した(より豊かになって貧困を脱出した)のですから、これは誰がどう考えても「良かった」と言える成果だと思います。
MDGsの期間中の貧困対策の成果が充分なのか、あるいはMDGsの存在がが貧困の解決に対してどの程度貢献したのか(MDGsが無くても貧困は減ったのではないか)という議論はあるとしても、MDGsの存在意義は多くの人が認めるところだと思います。
「貧困」の他にも、この資料には他の目標に対しての成果も記述されていますので、興味のある方にはご一読をおすすめします。「解説」カテゴリの記事
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