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追いコンのシーズンはご用心(片桐教授)

| 投稿者: tut_staff

 そろそろ卒業生の追いコンのシーズンですね。追いコンでは追い出す方も追い出される方も気が緩みます。お酒の「呑み過ぎ」になりがちです。呑み過ぎにはご用心ご用心。

 さて、安全工学の講義を思い出して、まず予防対策を立てましょう。予防対策は主に幹事の役割です。荒ぶる羊の群れをどのようにコントロールするかは、幹事の手腕の見せ所です。その際、安全を第一に、楽しむことよりも優先しましょう。うちの大学の場合、そのような飲酒を伴う追いコンは学外の飲食店で行なうことになります。

1.幹事は呑むことをあきらめましょう。幹事はホスト役に徹しましょう。お酒を楽しむよりも、周りを楽しませることに喜びを見いだしましょう。高度な判断力を必要とする危機対応(局限対策)のためにも、素面(しらふ)でいましょう。車でなくても呑み会にはハンドルキーパーは必要です。

2.飲酒の会合に未成年者のいないことを事前に確認しましょう。特に部活動やサークルなど、未成年の紛れ込みやすい追いコンでの確認は必須です。未成年に飲酒させると、その会場の飲食店に大きな迷惑をかけます。必ず確認しましょう。

3.飲み放題プランを避けましょう。飲み放題だと無理して呑んじゃう奴も出ます。「ひとりビール1本、後は自分のお金で別途注文。注文の際には幹事に申し出ること。後で個々に請求します。」とすれば、無理な呑み過ぎを防げます。これまでの経験では、マーライオン事案(以下マー事案と略します)はお酒に慣れていない方が、飲み放題プランではっちゃけた時に発生します。それを防ぐためにも、飲み放題ではなく、いちいち幹事を通して飲み物を注文させましょう。

4.幹事は参加者の顔色を常時チェックしましょう。赤から紫になると要注意です。その後の白は要警戒です。そのような顔色でトイレに行ったら、付いて行きましょう。男女混合の会の場合は、そのためにも幹事は男女ペアーにしておきましょう。

5.お開きの30分前以降はアルコールの注文をやめましょう。その一杯が命取りです。暖かいお茶などで酔い覚ましを図りましょう。

 特に上記3を厳密に実施すると、次回から幹事役を外してもらえます。

 危機管理(予防対策)に失敗した場合は危機対応(局限対策)になります。安全工学の講義で述べたようにBCPを事前に立てておきましょう。

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1.飲食店のトイレでの寝マー事案は、急性アルコール中毒を疑いましょう。まず、便器から引きはがし、アルコール蒸気を呼吸器から摂取しないように配慮しましょう。意識があるか、息をしているかなどを確認しましょう。別室放置は絶対にしないように。だれか付き添いましょう。不安を感じたら#7119で救急車事案かどうかを相談しましょう。

2.多くの学生さんは電車通学です。幹事さんは散会前に参加者全員が電車にひとりで乗れる状態かどうかを判断しましょう。呑み慣れていない人はビール1杯でも電車の中で寝込みます。混んでいる電車でポールダンスを踊らない踊らせないように。つり革での器械体操やドア付近のすみっコぐらしも迷惑です。また電車内でのマー事案は大迷惑です。時間に余裕を持って酔い覚まししてから帰路につけるように。そのために、終電ぎりぎりまで呑まないように、呑ませないように。

3.路上でマー事案が発生した場合には、もんじゃ焼きを放置しないように。発災現場から逃げ出したいのはやまやまです。でも責任の一端を担う者として適切な局限対策をとりましょう。自分たちで後片付けの難しい場合は、その施設の管理者に手伝いをお願いしましょう。呑み会の後はだいたい群れて会場から駅まで歩くでしょうから、役割を分担して対応しましょう。また、マー事案の発災者はそれまで元気で歩いていても、我慢している時にアルコール蒸気をゲップなどで摂取しています。発災時には急激な酔いを感じています。冷たい水やお茶を呑ませて介抱しましょう。

4.幹事は全員の帰宅をメールやラインで確認しましょう。「おうちにかえるまでが飲み会」です。

 一度潰れた経験を持つと、お酒の怖さが分かり、呑み過ぎることはなくなります。私は冷たい高野川で水浴びをした経験(ブログ2016.9.21)以降、外で潰れることはなくなりました。また、呑み会後の配慮もできるようになりました。学生時代に一度潰れるand/orそれを介抱するのは、社会人になるために必要な経験かもしれません。

片桐 利真

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