「アゴラ」って何?(江頭教授)
| 固定リンク 投稿者: tut_staff
本学の応用化学科、というか工学部は2015年の設立です。私はこの学部設立の1年前、2014年の4月1日づけで大阪大学から本学に移ってきたのですが、その間際の3月14日に
東京工科大学工学部アゴラの開催について(開催通知)
というメールが届きました。ということで今回のお題。「アゴラ」って何?
まず、このメールにあるアゴラですがメールの本文中に「本学工学部に参加いただきます先生方による打合せ会」と説明がありましたので、まあ意味は分かります。でもなんで打合せ会がアゴラなんだろう。
本学に来て分かったのですが、「アゴラ」というのは学部で行われる会議のこと。これは他の大学でも「学科会議」とか「領域会議」の名称で行われているものです。これらの会議には二つの役割があり、一つは学科や学部としての決定を行うこと。例えば卒業判定の結果を承認したり、教員の学外(学会など)での活動に許可をだすことなどがこれに当たります。もう一つは学科にある問題点を検討したり大学全体の制度変更に対して意見を出すなど、問題点を話し合うことです。
本学の場合、決定を下すための会議を「教授総会」と呼び、話し合いのための会議を「アゴラ」と呼んで両者を区別しているのです。本学に赴任前の私達を含めて「本学工学部に参加いただきます先生方による打合せ会」であれば「アゴラ」に分類される訳ですね。「教授総会」と「アゴラ」、参加者は同じですが位置づけは異なりますから議題も議事運営の雰囲気も違っています。「教授総会」の中でも、決定できるほど内容が詰め切れていない場合には「この議題は次のアゴラで議論を」などということもあります。会議の運営方法としてはなかなかよくできていると思います。
ということで、もう一度。本来「アゴラ」って何でしょう?
wikipedia 情報ですが、アゴラとは
古代ギリシアの都市国家ポリスにおいて重要な公共空間として不可欠な場所である広場を指すギリシア語で、人が集まることから商取引も行なわれたため、市場としても機能した。
とあります。要するに「しゃべり場」くらいの意味なのでしょう。「教授総会」に対して「教授ひろば」でしょうか。うん、やっぱり「アゴラ」の方が格好良いですね。
さて、私は本学で初めてこの「アゴラ」という位置づけの会議を知ったのですが、他の大学にもあるのでしょうか?そう思って調べてみると、大学で「アゴラ」と言われるものは、本来の意味での「広場」によりちかい学生のためのスペースやイベントなどが多い様です。
そうか、本学でもそんなスペースを...次のアゴラで提案してみようかな。
「日記 コラム つぶやき」カテゴリの記事
- 英文字略称(片桐教授)(2019.03.13)
- 地震と夏みかん(江頭教授)(2019.03.11)
- 追いコンのシーズンはご用心(片桐教授)(2019.03.07)
- Don't trust over 40℃!(江頭教授) (2019.03.06)
- 「加温」の意味は「温度を加える」?(西尾教授)(2019.03.04)