サステイナブル工学基礎 学内施設見学(2019年度)(江頭教授)
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本学の工学部が掲げる「サステイナブル工学」、その最初の授業として本学2年生が履修している授業が「サステイナブル工学基礎」です。本年四月からは2018年度入学の第4期生が受講を始め、第4回目の講義が行われています。
この「サステイナブル工学基礎」で行われるのが学内施設の見学。工学部三学科が代わる代わる学内のサステイナブル工学に関係の深い施設を見学します。6月3日には我々応用化学科の見学が行われました。今年は授業の構成が変更された影響で例年より1週間遅れての見学となりました。
見学は、まず「スマートハウス実習棟」という専門学校の施設からスタート。太陽電池が乗っている建物です。太陽電池パネルで電力すること、建物の断熱性を高めて冷暖房の必要エネルギーを削減すること、地中にたまった熱を熱源として用いることで消費エネルギー以上の暖房効果を実現すること、などいろいろな家庭向けエネルギー関連技術の設備があり、その運用や施工方法を学ぶ場所となっています。
写真の奥に写っているのは電気自動車のリーフ。これもスマートハウスのシステムの一部ですが、自動車としてよりも、移動可能な大容量蓄電池として機能しているそうです。
次の施設はエネルギー関係。
本学には自家発電のシステムがあり、発電に際して生じる廃熱を利用することで全体効率を高めています。
本学の空調施設には実は3台の大型発電機が設置されています。この発電機で燃料の約30%のエネルギーを電気に変えて大学の建物に供給し、残った熱を空調施設で利用することでさらに30%のエネルギーを有効に使っています。全体では60%程度という非常に高い効率が達成されています。
今年は3台の発電機のうち1台が丁度メインテナンス中でした。そのため、発電機を近くで見ることはできませんでしたが、扉の外から分解点検中の発電機を見ることができました。これはこれでレアな体験だと言えるでしょう。
さて、最後の見学は廃棄物の集積所。普段見ることはありませんが、学内でゴミ箱に入れられたものが収集され業者に引き渡される場所です。
集積所での学生さんの質問「一番こまるゴミの出し方は何ですか?」は回収する立場を考えての良い質問でした。答えは飲料の飲み残し、弁当の食べ残し、とのこと。これは、飲める量、食べられる量に限って買うようにすべきですね。つまり3R(Reduce(リデュース)、 Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル))のうち、Reduceで対応する案件です。リユースやリサイクルは絵面的にもハードルが高そうですから。
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