あるべき聖火のかたちを考えてみた(江頭教授)
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「オリンピックの聖火を水素燃料で」とは言いますが、少なくとも2019年現在、ほとんどの水素は石油から作られています。水素燃料は「燃焼時にCO2を排出しない」だけで、ライフサイクル全体ではそれなりのCO2を排出している。そう考えると「聖火」の燃料としては相応しくないのではないでしょうか。
ということで今回は新しい時代に相応しい聖火のかたちについて考えてみました。
聖火とは何か。オリンピック発祥の地、アテネの太陽から採火された炎がオリンピック開催地まで運ばれて聖火台に灯され、オリンピックの会場を照らす。これが聖火の意義でしょう。昔は太陽光線を集めてたいまつに火をつけるしかなかったかも知れませんが、今やアテネの太陽からエネルギーを得るのに最適のシステムが実用化されています(下図)。
アテネに設置した太陽電池でエネルギーを得たとして、どうやって開催地まで運びましょうか。日本までの超伝導ケーブルの送電線を、というのはちょっと難しそうですが、そこは心配ご無用。エネルギーを運ぶための手段もすでに開発されています(下図)。
次は聖火ランナーが持つトーチの最新版のイメージ図をご覧ください。
充電池を利用してLEDのより発光させ、ちょうど手に持てるサイズのあかり。なんと斬新なアイデアでしょう。なんなら聖火ランナーのトーチ意外にも利用できるのではないでしょうか。そう、例えばアイドルのコンサートでサイリウムの代わりに利用するとか。大量生産すればコストも抑えられお金のかからないオリンピックを目指しているIOCの理念にもぴったりです。
想像してみてください、この最新型トーチを高く掲げた聖火ランナーがオリンピック会場に走り込んでくるその勇姿を。そしてLEDで組み上げられた聖火台へと向かい...
あれっ、どうやって点火したら良いんだろう?
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