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台風の統計は1991年までなかった、ってそんなバカな(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 台風19号が日本列島を通過してからほぼ一週間になりますが、その規模と被害の大きさは記録的なものだったといいます。我々、応用化学科のある八王子キャンパスも12日には閉鎖となり、また翌13日に企画されていた本学科初の同窓会も中止を余儀なくされました。

 さて、この台風が日本に接近していた11日、読売新聞に以下のような記事を見つけて私はひどく驚いてしまいました。

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 鉄道が止まる、航空機の欠航がある、ラグビーの試合が中止。みな大きなニュースですが私が驚いたのは以下の記述です。

 

Up

 日本の台風の記録って1991年に始まったのか。えっ、でも1991年なんてついこないだじゃないか!

 伊勢湾台風(1959年)や室戸台風(1934年)の記録は一体…。これはどう考えてもおかしい。もしかして1991ではなくて1891年の間違いなのでは。明治24年なら台風の観測ぐらいはやっていたはずだが。

 そう思って気象庁のサイトを確認すると以下の情報が。

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なるほどね。統計としてとりまとめを始めたのが昭和26年(1951年)から、ということのようです。

 資料の中身をのぞいてみましょう。

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第二室戸台風(1961年)や伊勢湾台風(1959年)は堂々のランキング一位、二位です。でも1951年以前の室戸台風(1934年)は観測データは残っていても統計資料としてまとめられたものではないので参考記録扱いなのですね。


 さて、読売新聞の件の記事、100年間違えて1891年から、というのはさすがに言いすぎでした。どうやら40年間違えて1951年を1991年と書いていたというのが真相のようです。

 

 

江頭 靖幸

 

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